日本史
甲斐の武田信玄といえば戦国期を代表する武将だが、その偉大な信玄の跡を継いだのが息子の武田勝頼だ。後世の史家の多くはこの勝頼に対し、「無能な後継者」「背伸びしすぎた凡将」……などなどマイナス評価を与えてきたが、実際は近代になり、勝頼への評価は…
意外に広大な日本には、地形や地理の知られざるエピソード、誰もが不思議に感じる疑問がたくさんあります。なかでも「地名」にまつわる話は、歴史や地形に関係する興味深いものばかり!
合格祈願、仕事の成功、病気平癒、縁結び……信心深いわけではなくても、人生の節目などでつい頼りたくなる「神様」。全国各地に神社もあって、神様は日本人にとって身近なはずですが、「最初に生まれた神さまは?」と聞かれると、意外とわからないかもしれま…
明治維新から150年以上。すでに当時の出来事は歴史の1ページにすぎない……かと思いきや、今も当時のわだかまりが残っている“ライバル都市”があります。当時の状況と、現在の和解に向けた動きを見ていきましょう。
西洋医学を学んだ日本人女医第一号は、あのドイツ人医師フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトを父に持つ“オランダおいね”こと楠本イネだ。そこに至るまでには、父との生き別れと再会、医学の師とのいざこざ、医師資格の喪失など、さまざまな運命が待ち…
明治初期、日本にはさまざまな分野から専門家が招聘されたが、その中に紙幣印刷の技術を日本に伝えたエドアルド・キヨッソーネがいる。日本の紙幣の父であるだけでなく、明治期の著名人の肖像画を数多く残した彼は、故国イタリアに帰ることもなく日本で没し…
戦国史を彩った武将の一人に、前田慶次がいる。近年になって、戦国時代を題材にしたゲームの中で知勇兼備の愛すべきキャラクターとして登場することが多いため、年配の歴史ファンよりむしろ若い世代に人気が高い武将だ。この前田慶次、実際はどのような人物…
忍者といえば伊賀忍者と甲賀忍者くらいしか思いつかない人が大半だが、戦国大名の耳目となって暗躍し、最後には名前も残さず歴史の闇に消えていった忍者の一族は日本各地に存在する。なかでも「相州乱波」とも呼ばれた風魔一族、「黒脛巾組」という二つの忍…
ライバルの源義朝を討ち破り、武家政権を自らの手で樹立した平清盛。その一門は「平氏にあらざれば人にあらず」とうそぶくほど他を寄せつけない栄華を誇っていた。だが、その権勢も清盛の死後あっけなく瓦解してしまう。その理由とは、どんなものだったのだ…
モンゴル帝国による二度にわたる襲来を撃退できたのは、台風(いわゆる「神風」)によるところが大きいとされてきた。しかし、実際には一度目の「文永の役」で台風があったことを証明する史料はどこにも存在しないという。だとすれば、元軍はどんな理由で敗…
江戸時代、切腹は武士の精神性や潔さを体現する高貴な行為だったが、それ以前は相手に対するいわば“はらいせ行為”だったという。その認識を変化させるきっかけとなった人物が、豊臣秀吉の水攻めで滅ぼされた備中高松城の城主、清水宗治である。そこにはどん…
情熱で突っ走るタイプとじっくり計画を練り上げるタイプがいる。どちらも一長一短あるように感じるかもしれない。しかし、混迷の時代においてどちらのタイプがその野心を達成できるか、これは歴史から紐解いてみると答えは明らかだ。文明開化目前、西洋で勉…
2020年7月、藤井聡太氏が渡辺明棋聖を破り、棋聖を奪取したことが大きな話題になりました。これから最高の名誉である「名人位」を目指して戦い続けるわけですが、もし江戸時代に生まれていたら、いくら将棋が強くても名人にはなれなかったかもしれません。…
忍者というと、黒ずくめの装束で手裏剣や忍術を使う謎の集団……というイメージを持つ人が多いが、実際は敵の城や屋敷に潜入し情報を盗み取ってくることが主たる役割だったという。したがって、忍者は体術や剣術は言うに及ばず、土地土地の方言や変装術、薬学…
明智光秀といえば戦国末期の武将で、主君である織田信長を自害に追い込んだご存じ「天下の謀叛人」。主君に刃を向けた本能寺の変の動機は戦国期最大のミステリーだが、実は家系や年齢についても謎の部分が非常に多い。本能寺の変の後、明智一族はどのような…
歴史は人々の営みによって作られるもの。人々の営みは人々の行動によって作られるもの。一つの史実に沿って、歴史上の人物が歩んだ足跡を巡る旅のプランを提案する新連載『旅する日本史』。史実の英雄になったつもりで、あるいは参謀役になったつもりで時系…