ネイティブを激しく困惑させる日本人の“直訳”英会話①

仕事で急にネイティブと会話しなければならなくなった、英語で電話がかかってきた、急いで英文メールを打たなければいけない――。こんなとき、つい思いついた日本語を“直訳”してしまっていませんか? 通じればまだいいですが、意図とはまるで違う意味になって、誤解されたり赤っ恥をかいたりしてしまう恐れも……。「日本人よりも日本人らしい」と言われる英語指導者のデイビッド・セインさんに、使えるフレーズを教えてもらいましょう。

意図とはまるで違う意味になる“残念な言い方”

日本人がうっかり“残念な直訳”をしがちな表現を3つご紹介します。どのように英訳すればネイティブにも自然に伝わるか、実例を挙げながら紹介していくので、参考にしてみてください!

  

[Lesson1]

【こう伝えたい!】

 

数字に強いですね。

 

   

 【残念な直訳】

 

 

You're strong numbers.

 

 

 (ネイティブには「あなたは強い数字だ」と聞こえる)

  

 【ネイティブならこう言う】

 

 

You're good with numbers.

 

 

 (あなたは数字を扱うのがうまい) 

「数字に強い」とは、「数字を扱うのが得意」ということ。be good with ...で「...の扱いがうまい」なので、You're good with numbers.で「あなたは数字の扱いがうまい」→「数字に強いですね」となります。

ちなみに be good at ...や be strong in ...は「...が得意だ」。そのため be good at math や  be strong in math だと「数学が得意だ」と似たニュアンスになります。

You're strong numbers. だと、「あなたは強い数字だ」となり、「得意だ」とはなりません。

 

[Lesson2]

【こう伝えたい!】

 

たいへん勉強になりました。

 

  

 【残念な直訳】

 

 

I studied a lot.

 

 

 (ネイティブには「たくさんの量を勉強した」と聞こえる)

 

 【ネイティブならこう言う】

 

 

I learned a lot.

 

 

 (多くを学んだ)

「たいへん勉強になりました」とは、目上の人などからありがたい話を聞いた時に使うお礼の言葉。「勉強になる」=「学ぶ」と考えればいいでしょう。study は努力して学ぶ過程を表す動詞なのに対し、learn は学んで身につける結果を表します。

 「たいへん勉強になりました」とは、「多くのことを学んで身につけた」という意味なので、learn ならニュアンスがうまく伝わります。

 一方、I studied a lot. だと「たくさんの量を勉強した」と問題を数多く解いたイメージになり、ニュアンスが異なります。

 

[Lesson3]

【こう伝えたい!】

 

ご一考いただければ幸いです。

 

 

 【残念な直訳】

 

 

I'm happy if you think it once.

 

 

 (ネイティブには「一度だけ考えてくれたら幸せです」と聞こえる)

 

 【ネイティブならこう言う】

 

 

I'm grateful for your consideration.

 

 

 (ご検討いただければ幸いです)

「ご一考いただければ幸いです」とは、何かを検討してもらいたい時に使う言葉。そのため「ご検討いただければ(for your consideration)」+「幸いです(I'm grateful)」と解釈するといいでしょう。

 Your consideration would be appreciated. でも、「ご検討いただければありがたく思います」と同じような意味になります。

 「ご一考」の「一」という数字にこだわって I'm happy if you think it once. と訳すと、「一度だけ考えてくれたら幸せです」とニュアンスが変わってしまいます。

 

PROFILE
デイビッド・セイン

米国生まれ。証券会社勤務後に来日。日本での35年を越える英語指導の実績をいかし、AtoZ GUILDと共同で英語学習書、教材、Webコンテンツの制作を手掛ける。累計400万部を超える著書を刊行、多くがベストセラーとなっている。AtoZ English(www.atozenglish.jp)主宰。