9割の日本人が苦手!? 英会話での「YES」と「NO」 の使い分け

日本語と英語では、YesとNoの意味合いが逆になることがあります。そもそもの日本語と英語の構造の違い、また日本人と欧米人の発想の違いがその原因です。「郷に入れば郷に従え」で、英語を使うなら英語脳に切り替えて考えるようにすると、とっさのときに間違えることはなくなります。著書累計400万部のデイビッド・セインさんに教えてもらいましょう。

英語では常に「Yesは肯定、Noは否定」

こちらが悪気なく発した言葉が、ネイティブを激怒させてしまった……。このような経験をした人がいるかもしれません。たとえば次のような会話です。(Aがアメリカ人、Jが日本人)。

A: My money is gone. Do you know where it went?


J: I don't know. Didn't you put it in your purse?


A: I put it on this table. So, you didn't steal it?


J: Yes.


A: That's what I thought. Give me back my money!

 

 [日本語訳]
A: 私のお金がない。どうしたか知ってる?

J: ううん。財布に入れなかったの?

A: このテーブルの上に置いたの。じゃあ、あなたが盗んだんじゃないのね?

J: はい。

A: やっぱり。返してちょうだい

 

この人はお金を盗んでいないのに、犯人だと思われています。なぜ誤解されたのでしょうか? 原因は、「So, you didn't steal it?」(じゃあ、あなたが盗んだんじゃないのね?)と言われた際の対応です。

こう言われて、盗んでいないなら、No(いいえ)と答えなければいけません。Noなら「I didn't steal your money.」(私はあなたのお金を盗んでいません)となります。

日本語の発想だと「あなたが盗んだんじゃないのね?」と言われたら、つい「はい(私が盗んだんじゃありません)」と「Yes」で答えてしまいます。

しかし英語の「Yes」は肯定の返事であり、お金を盗んだことを肯定する意味になってしまいます。つまり、英語では常に「Yesは肯定、Noは否定」です。「はい、していません」などと、肯定と否定が混在した言い方はしません。

英語の場合、質問が「Do you ...?」でも「Don't you ...?」でも、 肯定するなら「Yes」否定するなら「No」で答えるのが鉄則だと覚えておきましょう。

練習問題を3問!

では、練習してみます。 日本語の指示に従い、次の英文に英語で答えてください。

[1]

Don't you like milk?

 

「牛乳は好き」と答えたいなら→

 

[2]

Aren't you inviting Tim to your party?

 

「招待しない」と答えたいなら→

 

[3]

Didn't you go to work today?

 

「仕事に行かなかった」と答えたいなら→

正解は、以下のようになります(さまざまな答え方が可能なので、Yes/Noに注目してください)。

 
[1]

(牛乳は好きじゃないの?)

→ Yes, I do. I like milk.

 

[2]

(ティムをきみのパーティに招待しないの?)

→ No, I'm not inviting him.

 

(今日は仕事に行かなかったの?)

→ No, I didn't go to work today.

 

英語では質問の形に関係なく、肯定ならYesで否定ならNoで答えなくてはいけません。正しく答えられましたか?

否定的なことを聞く疑問文では

それではもう1つ、問題を出します。

Do you mind if I have another coffee? 

 「コーヒーをもう1杯もらってもいい?」という質問です。こう聞かれて、OKならどう答えますか? 一般的なのは次のような答えです。

No, go ahead.

(ええ、どうぞ)

Do you mind ...?は、「...を気にしますか?(...したら嫌ですか?)」と、そもそも否定的なことを聞く文です。

この場合、「Yes」と答えると「はい、気にします(嫌です)」、「No」だと「いいえ、気にしません(大丈夫です)」となります。

そのため「大丈夫(気にしない)」なら、「Yes」ではなく「No」と答える必要があります。日本人はつい「大丈夫=Yes」で答えるクセがついているので要注意です。

 

PROFILE
デイビッド・セイン

米国生まれ。証券会社勤務後に来日。日本での35年を越える英語指導の実績をいかし、AtoZ GUILDと共同で英語学習書、教材、Webコンテンツの制作を手掛ける。累計400万部を超える著書を刊行、多くがベストセラーとなっている。AtoZ English(www.atozenglish.jp)主宰。