ネイティブを激しく困惑させる日本人の“直訳”英会話②

気の利いたフレーズを英語でも言ってみたいけど、日本語ネイティブのアタマで考えた英文は外国人にとって大きな「?」がつくものばかり……。「日本人よりも日本人らしい」と言われる英語指導者のデイビッド・セインさんに考え方のコツを教えてもらいましょう。

最初に頭に浮かぶワードはワナ!?

日本人がうっかり“残念な直訳”をしてしまいがちな表現を3つご紹介します。どのように英訳すればネイティブにも自然に伝わるか、実例を挙げながら紹介していくので、参考にしてみてください!

  

[Lesson1]

【こう伝えたい!】

 

ご迷惑をおかけしてすみません。

 

   

 【残念な直訳】

 

 

I feel sorry for you.

 

 

 (ネイティブには「お気の毒に」と聞こえる)

  

 【ネイティブならこう言う】

 

 

I'm sorry for causing you trouble.

 

 

 (あなたに面倒をもたらしてすみません) 

「ご迷惑をおかけしてすみません」は、自分のしたことが相手を困らせてしまった時に使うおわびの言葉。あなたに「面倒なこと(trouble)」を「もたらして(cause)」「すみません(I'm sorry for ...)」と解釈しましょう。

for の後なので、 causing と ing 形になります。trouble のかわりに annoyance (迷惑、不快感)や inconvenience (不便)を使っても OK。

sorry は謝る際の言葉ですが、I feel sorry for you. は「お気の毒に」と相手を哀れむ言葉になってしまうのでNG。謝罪するどころか相手を不愉快にさせるでしょう。

 

[Lesson2]

【こう伝えたい!】

 

(彼は)空気が読めない。

 

  

 【残念な直訳】

 

 

He can't read the air.

 

 

 (ネイティブには「彼は air (という文字)が読めない」と聞こえる)

 

 【ネイティブならこう言う】

 

 

He can't read between the lines.

 

 

 (彼は行間が読めない)

周りの雰囲気を察することなく行動してしまう人を、「空気が読めない」と言います。英語にも似た表現があり、read between the lines で「その場の空気を読む、行間を読む」なので、このフレーズを否定形にして、He can't read between the lines. と表現すればOK。

本来は、文章の行と行の間に込められた作者の思いなどが読み取れないことを指しますが、転じてその場の雰囲気を読み取れない鈍感な人のことも表します。

日本語をそのまま英語にした He can't read the air.では、「air (という文字)が読めない」なんて意味に取られるかもしれません。

 

[Lesson3]

【こう伝えたい!】

 

つかぬことをお聞きしますが…。

 

 

 【残念な直訳】

 

 

I have an unimportant question.

 

 

 (ネイティブには「重要でない質問があります」と聞こえる)

 

 【ネイティブならこう言う】

 

 

Just a quick question, but ...

 

 

 (ちょっとした質問ですが)

ものすごく重要ではないものの、念のため確認する必要があることを質問する時に使う決まり文句。「つかぬこと」は「質問するに足らないかもしれない、些細なこと」と解釈 し、Just a quick question. と表現しましょう。

quick questionで「簡単な質問」、just をつけることで「つかぬこと」のニュアンスをうまく出せます。

I have an unimportant question. (重要でない質問があります)だと、「つかぬこと」の謙虚かつ微妙なニュアンスが出せません。

 

PROFILE
デイビッド・セイン

米国生まれ。証券会社勤務後に来日。日本での35年を越える英語指導の実績をいかし、AtoZ GUILDと共同で英語学習書、教材、Webコンテンツの制作を手掛ける。累計400万部を超える著書を刊行、多くがベストセラーとなっている。AtoZ English(www.atozenglish.jp)主宰。