美肌管理栄養士が「作りおきスープ」をすすめる7つの理由

シミ、たるみ、吹き出物……。肌トラブルは化粧品で何とかしようと考える人も多いかもしれません。しかし、じつは「作りおきスープ」で内側からのケアをすれば、若く美しい肌を保つことができます。そのためには毎日の食事がとても大切。「食事からのアンチエイジング」を実践している管理栄養士の森由香子先生に教えてもらいました。

私が美肌の秘訣を聞かれたときに思い出したこと

栄養のバランスがとれた食事こそが、若さと美しさを保つ第一歩! ということはわかっていても毎日の食生活で実現するのはなかなか難しいもの。

そこで、美肌作りのためにご紹介したいのが「週に一度のスープ作り」です。じつは私はある取材を受けたときに、年齢を聞かれたので正直に答えたら、相手の方がとても驚き「美肌のためにいったい何をしているのですか?」と聞かれたことがあります。

思い当たったのは肌トラブルを感じはじめた30代になってからの「週末のスープ作り」でした。毎日続けられる栄養バランスがとれた食事として「スープ」をみなさんにおすすめするのは、大きく分けて7つの理由があります。

 

理由1 スープだけでバランスの良い食事ができる

バランスのよい食事のためには、たくさんの種類の食材を少しずつ使うのがポイント。たとえば、おそばやラーメンは使っている食材の数が数えるほどしかなく、それ一品だけでは栄養バランスがとれません。その点、スープなら、好きな食材をいろいろ入れれば、それだけで栄養のバランスがとれた食事になります。

理由2 料理が苦手でもスープなら簡単

ほとんどのスープは、材料を切って鍋の中で調味料と一緒に煮るだけなので、料理が苦手な人でも簡単につくれます。鶏がらやとんこつなどを使わなくても、インスタントのだしやコンソメなどを利用して、手軽に、おいしく作れます。

理由3 スープは作りおきができる

いくら栄養のバランスがとれているといっても、生野菜のサラダなどは、1週間分作っておいておくわけにはいきません。その点、時間をおいても、温めなおしてもあまり味が変わらないスープは、作りおきにぴったりの一品です。お鍋のまま冷蔵庫で、または保存袋などに小分けにして冷凍庫で保存しておけば、1週間程度は日持ちします。必要なときに必要な分だけ出して温めれば、いつでもおいしくいただけます。

理由4 1日1回スープを飲むだけで、栄養バランスをリセットできる

もしも朝はトースト、昼はラーメンだけだったとしても、夕飯でいろいろな食材を入れて作ったスープを飲めば、不足していた栄養素を補給することができます。スープは1日に1回飲むだけで栄養のバランスをリセットできる、ありがたい料理なのです。

理由5 食材の栄養がむだなく、まるごといただける

たとえばビタミンCなど、栄養素には水溶性のものがあります。野菜をゆでるとかなりの栄養素がゆで湯に流れ出てしまい、そのままむだになってしまいます。ところがスープなら流れ出た栄養素もまるごといただけるので、むだになりません。同じことがうま味でも言えます。肉や魚も骨ごと煮込むことで、骨から出たうまみ、カルシウムなどのミネラル分が、スープならまるごとおいしくいただけます。

理由6 野菜がたっぷり食べられる

若々しい肌を保つためには、幅広い栄養素をまんべんなく食べることが大切ですが、特に大切な栄養素をあげると、ビタミンA、B群、C、Eをはじめ、鉄分やカルシウムなどのミネラル、必須脂肪酸などがあります。中でもビタミン類を多く含んでいるのは、やはり野菜。肉や魚、ご飯などは意識していなくても十分にとれているのに対して、野菜はかなり食べたつもりでも不足しがち。そんな野菜も、スープにすれば火を通すことでかさが減り、無理なくおいしく、たくさんいただけます。

理由7 いろいろアレンジできる

作りおきしたスープに飽きてきたら、ひと手間加えて違う味を楽しむこともできます。たとえば、塩こしょうで作ったスープを楽しんだら、カレー粉やココナツミルクを加えると、がらっと違う味わいに。トムヤムクンの素を加えれば、エスニックな味わいに変身します。また、パンやご飯と組み合わせて一汁三菜のひとつとして、リゾットやパスタに、麺類を加えるほか、スープを使って魚を煮たり、シチューやカレーを作る、グラタンやパイにするなど、アイデア次第でほかのメニューにも応用できて、本当に便利です。

いつまでも若く美しい肌と健康な身体を保ち続けていくためにも、「作りおきスープ」を試してみてください。

[レシピ]顔の筋肉を鍛えるたこと根菜のスープ

 
材料
5日分
ゆでだこ
120g
れんこん
100g
ごぼう
2/1本
大根
1/4本
こんにゃく
100g
エリンギ
2本
だし汁
3 1/2カップ
大さじ1
みそ
大さじ2
おろししょうが
大さじ1
とんぶり
適量

 

作り方

1. ゆでだこは3cm長さに切る。

2. れんこんは皮をむき、厚めのいちょう切りにす る。ごぼうは3cm長さに切る。大根は3cm長さ の太めの拍子木切りにする。こんにゃくは2cm の角切りにする。エリンギは縦半分に切り、3cm長さに切る。

3. 鍋にだし汁、れんこん、ごぼう、大根、こんにゃく、エリンギ、酒を入れて火にかける。

4. 根菜に火が通ったらゆでだこを加え、みそを溶き入れて、おろししょうがを加える。

5. 盛りつけてとんぶりを飾る。

 

食物繊維たっぷりのれんこん、ごぼう、エリンギをよくかんで

年齢とともにどうしてもたるんでくる、ほほとあごまわり。コラーゲンが老化して肌にハリがなくなってくることも一因ですが、顔の筋肉の衰えが深く関係しています。

たるみを予防するには、顔の筋肉を鍛えることが大切。専用のグッズも売られているようですが、食物繊維がたっぷり入ったこのスープを食べるだけでも十分効果があります。

れんこん、ごぼう、エリンギと、いずれもかみごたえがたっぷり。知らず知らずのうちに顔の筋肉が鍛えられます。かみごたえを出すために、やや大きめに切りましょう。また、野菜が豊富なので、抗酸化ビタミンであるCとEも十分に補給できます。

たこをよくかむことで、活性酸素を除去する酵素も出てくる

このスープでは十分なかみごたえを出すために、たこを入れてみました。よくかんで食べると顔の筋肉が鍛えられるだけでなく、唾液の中にグルタチオンペルオキシダーゼという酵素が出てきます。

これは、シミの原因のひとつと言われている過酸化脂質を分解する働きも持っています。 また、たこは良質なたんぱく質をはじめ、ビタミンEや亜鉛、タウリンなど、健康な肌を保つために必要な栄養素をたくさん含んでいます。

こんにゃくでもかみごたえはさらにアップ。よくかむことは消化・吸収を促すので、結果的に皮膚の新陳代謝を活発にします。また、脳も活性化されるなど、まさにいいことづくめ。時間をかけてゆっくりいただきましょう。

 

【アレンジrecipe】

キムチを加えてキムチスープに

市販のキムチを加えれば、ピリ辛味に変身。食べる分だけ別鍋にとって温め、細かく刻んだキムチを加えてひと煮立ちさせていただきましょう。

まろやかな豆乳みそスープ

食べる分を別鍋にとり、豆乳を加えて温め、沸騰直前に火を止めます。まろやかな味わいの豆乳みそスープの完成です。豆乳は沸騰すると分離しやすいので注意してください。

ねりごまとしょうゆで煮物に変身

ねりごまとしょうゆで煮からめれば、おいしい煮物に大変身。 あと一品ほしいときにもおすすめです。

 

 

PROFILE
森 由香子

管理栄養士。日本抗加齢医学会指導士。東京農業大学農学部栄養学科反る行。2005年より東京・千代田区のクリニックにて、入院・外来患者の血液検査値の改善にともなう栄養指導、食事記録の栄養分析、ダイエット指導などに従事している。また、フランス料理の三國清三シェフとともに、病院や院内レストラン「ミクニマンスール」のメニュー開発、料理本の制作などを行う。抗加齢指導士の立場からは、<食事からのアンチエイジング>を提唱している。

管理栄養士が教える美肌スープ (青春文庫)

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  • 作者:森 由香子
  • 発売日: 2020/06/10
  • メディア: 文庫