「あ!……地震!?」命を守る行動、正しいのはどっち?

いつどこで発生するのかわからない大地震。けがにつながりやすいのが家具類の転倒や落下で、2003年の宮城県北部地震(最大震度6強)では負傷者の半数近くを占めていました。誤った対策をしていると、激しい揺れに襲われたとき最悪の事態を迎えてしまいかねません。クイズに答えながら正確な知識を身につけましょう。

突然、強い揺れに襲われたらどうする?

「揺れたら机の下に潜って身を守りなさい」 と、小さなころから聞かされて育ってきた。しかし、本当のところはどうなのか。その“常識”に従ったばかりに、かえって命取りになる恐れはないのか。(クリックすると正解がわかります)

落下物の恐れのない廊下に急いで移動する
正解
揺れで机は激しく暴れるので避難訓練のようにはいかない。落下物から身を守るため、 廊下に移動する
「地震のときには、机やテーブルの下に身を隠すのがベスト。多くの人はこう思っているだろう。確かに、この姿勢をキープすれば、危険な落下物から身を守ることができそうだ。しかし、近年、実際には効果のほどは疑問、という考え方が広まってきた。「揺れが強い場合、家具や家電などが大きく動き、倒れ、床を走るように移動することが知られている。机も同じで、じっとしているはずがない。強い揺れが収まらないなか、机の下に身を隠し続けるのは難しいだろう。それだけではなく、暴れる机が体にぶつかって、逆にけがをするかもしれない。
揺れても歩けたり這ったりできる場合、上からものが落ちてくる危険性が低い廊下に移動するようにしよう。また、脱出しやすい玄関も、家やマンシ ョンの中で身を守るのに適した場所だ。
落下物を防げる机の下に急いで潜る
✖不正解

トイレ中に揺れたらどうする?

地震にはいつ、どこで襲われるかわからない。もし、家のトイレで用を足しているときに起こったら? 揺れが収まるまで動かずにいたほうがいいのか、それともすぐに脱出するべきなのか。正解はどっちだ!?

トイレは安全なので、そのまま動かずに様子を見る
✖不正解
トイレは危険なので、急いで外に出て安全な場所に移動する
正解
閉じ込められて脱出できなくなる恐れあり! すぐに飛び出すのが正解
家の中でも、四隅に柱があるトイレは頑丈で、激しい揺れにも耐えることができる。こう聞いたことのある人は多いだろう。しかし、その考えはもう改めよう。トイレが安全ではない理由のひとつは、揺れでドアが変形した場合、脱出できなくなる恐れがあるからだ。閉じ込められたまま火災でも起こったら......と想像するだけで恐ろしくなる。 便座の後ろにあるタンクのふたも危険だ。相当な重さがあるので、揺れではずれ、勢いよく頭に飛んできたら軽いけがでは済まない。頭の真上にある照明も要注意で、落ちて直撃すればけがをする。 マンションなどの集合住宅の場合、トイレの四隅には柱がなく、間仕切り壁で仕切られていることが多いので、一戸建て以上に造りが弱い。用足し中に地震にあったら、すぐに飛び出すのが最善の策だ。

ガスコンロで調理中に揺れたら取るべき行動は?

火を使わないIHクッキングヒーターは、地震が起きても火災の原因にはならない。しかし、ガスコンロの場合はどうなのか。鍋やフライパンを使って調理中、強い揺れに襲われた場合、取るべき正しい行動は何だろう。

やけどをしないよう、すぐにガスコンロから離れる
正解
キッチンは危険なスペースなので、揺れたら安全なところに移動する。ガスコンロの火は自動的に消える
関東大震災は昼食の時間に発生したことから、大規模な火災を引き起こした。こうした事態を防ぐために、ガスコンロの火は大急ぎで消さなければいけない。こう覚えている人は多いかもしれない。 だが、じつは最近のガス機器は、震度5相当以上の強い揺れを感知したら、自動的に停止する仕組みになっている。火事になる危険性は低いので、急いで火を消そうとすることはない。いや、消そうとしてはいけない。 ガスコンロで調理中ということは、熱湯の入った鍋や、熱されたフライパンを使っているはずだ。また、近くのまな板の上には包丁があるかもしれない。ガスコンロに近寄ったら、これらが体に向かってきて、大けがをしかねないのだ。ガスコンロ周辺は危険がいっぱいなので、揺れたらすぐに離れて、 廊下などに避難しよう。
火事を防ぐためにすぐに火を消す
✖不正解

突然の揺れに対する備えはどうする?

いつか来る地震の対策を心がけることは大切だが、意識し過ぎるとしんどくて、続かなくなってしまう。日常のなかで、無理なくできることがあればいいのに......。部屋づくりでできる有効な対策とはなんだろう?

リビングにはクッション、和室には座布団をいつも置いておく
正解
激しい揺れに襲われた場合、頭を保護するのが最優先。クッションや座布団があるだけで、揺れから頭を守れる
シンプルなインテリアが好きな人は、部屋をできるだけすっきりさせたい。リビングにソファやクッションは必要ないし、和室では座布団を押し入れに入れっぱなし。こうすれば、確かにおしゃれな空間にはなりそうだが、防災という点では正解とはいえない。 震度6強や7の激しい揺れが発生したら、這って逃げることも難しくなる。こういった場合、とにかく頭だけは守りたい。しかし、手近にガードできるものがなければ、無防備なままでいなければならない。クッションや座布団があれば、それを頭にかぶって、危険な落下物からガードできるのだ。 リビングや子ども部屋にはクッション、和室には座布団を出しておくだけでいい。何の手間もかからず、意外に有効な防災対策になるので、やっておかない手はないだろう。
すっきりさせたいので、クッションや座布団は置かない
✖不正解

冷蔵庫の扉をロックするなら?

地震の際、揺れで大きく動いて人を傷つける凶器になりかねないのが電化製品。なかでも冷蔵庫は大きいので、し っかりした対策が必要だ。有効手段の一つであるドアストッパーは、どうやって取りつけるのが正解なのだろう。

揺れで開くと危険なので、すべての扉をロックしておく
✖不正解
最下段だけはロックしないほうが安定するのでそのままに
正解
地震時、冷蔵庫は凶器に! 事前の対策が絶対に必要。最下段は飛び出た扉が転倒防止に有効。ロックの必要なし
冷蔵庫は最近、大型化が進んでいるので、地震の揺れで倒れて下敷きにされたら大変だ。キャスター式なら、激しく動き回って、そこらじゅうを破壊する凶器になる。また、転倒して出入り口をふさがれた場合、脱出できなく なってしまう。転倒防止用のベルトなどを使って、地震に備えておかなければならない。「冷蔵庫の扉や引き出しについても対策が必要だ。勢いよく開くと危険なうえに、保管している瓶などが飛び出して、割れたガラスなどが散乱する恐れがある。ロックできるドアストッパーを取りつけておこう。 ただし、最下段だけはドアストッパーをつけないほうがいい。揺れで最下段の引き出しが飛び出ると、倒れかけたときに支えになって、一層の転倒防止を図ることができる。

食器棚の皿の重ね方はどうする?

地震が発生すると、悲惨な状態になりやすいのが食器棚。コ ップが倒れて粉々になるのはもちろん、重ねて収納していた皿も揺れでずれ落ちて割れることがある。安全性の高い収納方法はあるのだろうか。

大皿を一番下にして、次に中皿を置き、その上に小皿の順で重ねる
✖不正解
中皿を一番下にして、 次に大皿を置き、その上に小皿の順に重ねる
正解
中皿の上に 大皿を乗せれば、 大皿が揺れにくくなる!
食器棚の中で、皿は数枚を重ねて収納されることが多い。圧倒的多数の人がやっているのが、最も下に大皿を敷き、その上に中皿、さらに小皿という順番で重ねる方法だ。このノーマルな重ね方をすると、皿が最も安定するように思える。しかし、じつは揺れると、より広い大皿の上で中皿が、中皿の上で小皿が動きやすく、あっけなく崩れてしまう。 揺れても皿が動きにくいのは、最も下に中皿を置き、その上に大皿、そして小皿を乗せる重ね方だ。こうすると、大皿が動きにくいため、小皿の動きも小さくなり、地震が起こっても崩れにくいのだ。かなり変則的な方法だが、試してみる価値は十分にある。サイズの違う皿の間には、キッチンペーパーを敷いておくと、滑り止めになって揺れにくくなるので、この方法も試してみよう。

 

PROFILE
ホームライフ取材班【編】

「暮らしをもっと楽しく!もっと便利に!」をモットーに、日々取材を重ねているエキスパート集団。取材の対象は、料理、そうじ、片づけ、防犯など多岐にわたる。その取材力、情報網の広さには定評があり、インターネットではわからない、独自に集めたテクニックや話題を発信し続けている。