ネイティブを激しく困惑させる日本人の“直訳”英会話③

外国人を前にすると、つい頭に浮かんだ日本語を”直訳”してしまう人は多いものです。でも、相手には妙なニュアンスで伝わり、困らせているとしたら…? 使い勝手が抜群にいいフレーズを3つ、“日米ネイティブ”のセイン先生が教えてくれます。

気を使ったつもりが残念すぎるニュアンスに

日本人がうっかり“残念な直訳”をしてしまいがちな表現を3つご紹介します。どのように英訳すればネイティブにも自然に伝わるか、実例を挙げながら紹介していくので、参考にしてみてください!

 

[Lesson1]

【こう伝えたい!】

 

お世話になりました。

 

   

 【残念な直訳】

 

 

Thanks for your help.

 

 

 (ネイティブには「手伝ってくれてありがとう」と聞こえる)

  

 【ネイティブならこう言う】

 

 

Thanks for all that you've done.

 

 

 (あなたがやってくれたすべてのことに、ありがとう) 

相手がしてくれたことに対して、お礼を兼ねた別れの言葉として使われる言い回しです。

「お世話」という言葉につられて help を使い、Thanks for your help. と言うと、「手伝ってくれてありがとう」という意味になり、相手からは「何かお手伝いしましたっけ?」などと返されるかもしれません。

このような場合「あなたがしてくれたすべてのことに感謝します」と解釈し、Thanks for all that you've done. と言えば、「お世話になりました」と同じ意味合いになります。

 

[Lesson2]

【こう伝えたい!】

 

ご気分はいかがですか?

 

  

 【残念な直訳】

 

 

What's your feeling?

 

 

 (ネイティブには「あなたの意見は?」と聞こえる)

 

 【ネイティブならこう言う】

 

 

How are you feeling?

 

 

 (どう感じていますか?)

体調の悪い人にお見舞いがてら声をかけるなら、どう言えばいいでしょうか?
こんな時は「どう感じていますか?」と解釈し、How are you feeling? と言えば「ご気分はいかがですか?」と同じようなニュアンスになります。

他に Are you feeling better? (気分は良くなりましたか?)と言ってもいいでしょう。

しかし How のかわりに What を使い、What's your feeling? と言ってしまうと、名詞の feeling には「感情、意見」という意味もあることから、「あなたの意見は?」と相手の考えをたずねる言い回しに。How と動詞の feel を使うのがポイントです。

 

[Lesson3]

【こう伝えたい!】

 

おわびの言葉もございません。

 

 

 【残念な直訳】

 

 

I don't know how to apologize.

 

 

 (ネイティブには「謝罪の仕方を知りません」と聞こえる)

 

 【ネイティブならこう言う】

 

 

I don't know how I can apologize.

 

 

 (どうやっておわびすればいいかわかりません)

相手に大変な迷惑をかけてしまい、謝罪してもしきれないほど申し訳ない気持ちを表す決まり文句。「どうやっておわびするのか(how I can apologize)」+「わからない(I don't know)」と考えるといいでしょう。

「おわびの言葉もございません」だけでなく、「おわびのしようもありません」「どうおわびをすればいいか…」などの決まり文句にも相当します。

しかしこれを don't know how to apologize. と言ってしまうと、「謝罪の仕方を知りません」などという失礼極まりない一言に。ちょっとした違いで、イメージは大きく変わります。

 

PROFILE
デイビッド・セイン

米国生まれ。証券会社勤務後に来日。日本での35年を越える英語指導の実績をいかし、AtoZ GUILDと共同で英語学習書、教材、Webコンテンツの制作を手掛ける。累計400万部を超える著書を刊行、多くがベストセラーとなっている。AtoZ English(www.atozenglish.jp)主宰。