Q. 「面接」ではオンラインと対面どちらを選ぶべき?
A. どちらも有利不利はありません
どちらのほうが自分らしさを表現しやすいか、面接官の表情やしぐさにすぐ反応しやすいかなどを考えて応募者が決めているようです。
オンラインのほうが緊張しないという応募者もいますし、対面のほうが緊張しないという応募者もいます。
Q. 「説明会」ではオンラインと対面どちらを選ぶべき?
A. これらにも有利不利はありません
説明会が採用側からの一方的なWEBセミナーだけだったとしても質問を受け付けるフォームや連絡先があるので、回答をもらうまでの時間差は出ますが同じです。
オンラインは、より多くの学生にリーチして優秀な学生を採用できるチャンスが広がるという企業側のメリットもあります。特に全国展開をしている企業にとって、オンラインと対面の選考に有利不利の差があったら、離れた地域から応募している学生の選考はすべて不利となってしまいます。心配する必要はありません。
Q. オンライン面接時代の企業選びは何を決定打にすればいいですか?
A. 判断の材料を増やすこと
会社は人が集まって、それぞれの人間関係のもとで運営や経営がされています。社歴が長い、資本金が多い、上場している、福利厚生が充実しているなどの要素があっても、それらがあなたにとっていい会社であるための要因であるとは言いきれません。
インターンシップへ参加できる機会があったり、選考前や選考途中にも訪問が可能な場合は、採用に関わる方以外の人にも接触できる機会をつくれるので、判断の材料を増やすことが可能です。
しかし、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言などで物理的な訪問制限がなされているような場合には、個別のOB・OG訪問や採用に関わってきた人たちの印象を中心に決めることが多いようです。
インターネット上には、その会社の評判などを掲載しているWEBサイトが多数ありますが、その会社に特別な感情を持って意図的な書き込みをしている人もいるので、参考にする場合には少し冷静な判断が必要です。
Q. オンライン面接ではオーバーリアクションは必要ですか?
A. あえてする必要はなし
オンラインでは、カメラに映る範囲しか非言語の情報が伝わらないため、対面よりは情報量が少なくなります。
とはいえ、最近のWEBカメラは性能もよく、動きも表情も鮮明に伝わります。したがって、極端にオーバーなリアクションをする必要はありません。
心配な場合、家族や友達を相手に、自分がどのように映っているのかテストをしてみるとよいでしょう。
Q. カメラ映りをよくする方法はありますか?
A. 部屋の光量を見直す
室内でオンライン面接を受ける人が多いので、部屋全体の光量には注意をしたいところです。あまりに暗い部屋だったり、逆光だったりするとカメラ映りが悪くなってしまったり、なんとなく元気がないと思われる可能性があります。
もし可能なら、WEBカメラの後ろから自分を照らすライトを用意するのがベストですが、用意できない場合は自分が座る位置を工夫して、できるだけ顔が明るく映るところで面接を受けましょう。
それでも明るさが足りない時は、白くなりすぎないよう配慮した明るめのメイクをして面接に備えましょう。
Q. 面接中、面接官は何をメモしているのですか?
A. 大切な発言をメモしていることが多い
面接官はあなたの発言の中から大切だなと感じたところをメモする傾向にあります。すべてのメモが粗探しではないので、気持ちを落ち着けて面接を進めましょう。
Q. 他の人の通信環境が悪くて集中できません
A. 通信障害の可能性も視野に入れる
確かに複数人で同時に何かをする選考では、タイミングが取りづらいかもしれません。ただ、これは待ってあげるしか仕方がありません。
むしろ、その人の通信環境が悪いのではなく、あなたの通信環境に障害がおきている可能性も考えられます。
もし本当にその人の通信環境が悪いのなら、面接官もあなたと同じように感じるので、面接官からその応募者に対して何らかの指示があるはずです。
Q. そのほかに気をつけるべきことはありますか?
A. 画面の外にいる面接官にも伝える意識を!
オンライン面接では、複数の面接官がいても、システム上1人の面接官しか映らない場合があります。
しかし、面接官のカメラをこちらからコントロールすることはできないので、これは気にしないようにするしかありません。
画面上にすべての面接官が映っていなくても、面接官全員に伝わるよう意識をしながら発言し、自身の集中力が途切れないように努めましょう。
Q. どのように職場について知ればいいですか?
A. 説明会から最終面接まですべてオンラインで完結した場合、職場の雰囲気がつかみにくいという事実は否めません。
ただ、時期によっては訪問を敬遠される場合もあるので、まずは応募先企業へ電話連絡をして、何か職場の雰囲気を知ることができる機会がないか聞いてみましょう。
もし、メールだったら対応できるという場合には、あらかじめまとめておいた質問事項を送ってもよいかどうかを確認し、応募先企業の業務の邪魔にならない配慮をした行動を心がけましょう。
Q. 人気企業やトレンドを見抜く方法はありますか?
A. 実際に自分自身の目や耳で確かめる
最近の就活生の中には、合同企業説明会の混み具合で人気やトレンドを探る人も少なくありませんが、合同企業説明会でのブースの混み具合は、参加した日時によって大きく異なることがよくあります。
また、ブースで説明を聞いたからといって全員がその企業に応募することもないので、これらのことから人気やトレンドの判断をするのは不可能です。
その一方、オンラインでの説明会は時間効率がいいので、合同企業説明会へ参加するよりもたくさんの説明会に参加することができます。
実際に自分自身の目や耳で確かめることを多くしたほうが、就活での納得感も高まるので、合同企業説明会の混み具合よりも、オンラインでの説明会で判断するほうがおすすめです。
Q. どうやって企業を探せばいいのでしょうか?
A. 気持ちを楽にして資料映像などをできるだけたくさん見る
業界地図や自分自身の興味などから企業研究を始めていき、その上で各社の特徴を比較しつつ、絞り込んでいくのが一般的だと思います。
最終的に就職するのは1社だけ。たまたま最初に見た企業があなたにとっての「運命的な出会い」になることもありますし、なかなか「運命的な出会い」を果たせない場合もあります。
運命的な出会いは案外ふとした瞬間に訪れるものなので、気持ちを楽にして資料映像などをできるだけたくさん見るようにしましょう。
Q. 情報を探す際に気をつけるべきことはありますか?
A. 就職課に聞いてみるのも1つの手
就活生の中には、ライバルは1人でも少ないほうがいいと「ウソ情報」を流す人もいます。
教えてもらったものが正確な情報であれば問題ないのですが、自分の一生を決める勝負の時にこのような「ウソ情報」に惑わされるようなことがあると大変です。
特にSNSは匿名でも気軽に書き込める分、正確な情報かどうか判断をしづらい傾向にあるので注意しましょう。
大学によっては就活情報をまとめているところもあるので、就職課に聞いてみるのも1つの手です。
キャリコンリンク合同会社代表。年間約2000件の職業相談を行なっている現役のキャリアコンサルタント。25年以上の実務経験をもとにした「時代の流れをくむ就職・面接指導」を得意とし、国立大学の特任講師や大学内での就職講演も担当。2015年から支援を行っている箱根駅伝常連校の大学では、相談予約開始と同時にいっぱいとなる「行列ができるキャリアコンサルタント」として、著名企業や国家公務員などの内定者数を毎年塗り替えてきた。これまでの相談実績は3万件超。現在は、国家資格キャリアコンサルタント希望者育成のため、厚生労働大臣認定講習キャリアコンサルタント養成講座の講師も担当している。取得資格は国家資格2級キャリアコンサルティング技能士(熟練者資格)、産業カウンセラー、米国NLP協会認定NLPトレーナー。

- 作者:瀧本 博史
- 発売日: 2020/09/19
- メディア: 単行本