「自分のものは何もない」―心がスッと軽くなるマヤ人の考え方

マヤのピラミッド

うまくいかない人間関係、先が見えない不安な日々、なんだか「心」押しつぶされてしまいそう……。そんなときは、今から約4000年前、現在のメキシコやグアテマラあたり、ユカタン半島のジャングルに住んでいた「マヤ民族の叡智」にヒントを求めてみましょう。マヤ暦ライフアドバイザーの木田景子先生に、マヤ民族が守っていた心地よく暮らすための教えについて聞きました。

「すべては借りているもの」という意識

ゼロという数字を発見したのは、西洋文明ではインド人といわれていますが、それよりも早く、マヤ文明でもゼロという概念があったのではないかと考えられています。

それまでは、数字は1からしかなかったのに、どうしてゼロというものを発見したかというと、マヤ人は個人の所有物を持たない民族だったからです。

マヤ人は、自分のものは何もないという考え方を持っていました。すべてがお借りしているものという考え方でしたので、争いがない民族だったといわれています。

自分の所有物をゼロにすることができればすごくラクになります。この考え方をベースにすると土地や家だけではなく、夫も自分のものではないし、子どもも自分のものではなくなります。

さらに自分の身体も自分のものではなく、今生きている間だけ、お借りしているものというように考えることができます。そういうふうに考えていくと、奪われる心配もないし、失う恐れもないし、減っていく恐怖もありません。

自分のお金だと思っているから、盗まれたら嫌だという恐怖が生じたり、相続争いが起きます。自分のパートナーや子供を自分の所有物だと思っているから、相手が自分の意図と違う行動を取るとストレスになったり不平が生じてくるのです。

でも、最初からゼロ、つまり自分の物は何もないと考えることができると、相手が思い通りの行動を取らなくても、何も不満に思うことはありません。心配も、プライドも、恐れも、要求も、執着もそういったもの全てのことをゼロに近づけることで、すごくラクになれるということを、マヤ人は教えてくれているのです。

そして、その究極は、自分自身さえもゼロにすることです。これはなかなか難しいことですが、これができると、さらに生きていくことがラクになります。

例えば、外出中に急に雨が降ってきて、家にいる夫が洗濯物を取り込んでくれているだろう、と期待して帰ると、取り込んでいない……。期待していたので、「何で洗濯物を入れてくれないの!?」となるわけです。

でも、最初から期待をゼロにして帰れば、洗濯物が家の中に取り込まれていたら嬉しいですし、洗濯物が雨でびしょびしょであったとしても、「まあ、仕方ないな」となるわけです。

期待、要求をゼロにすることで、人生はすごくラクになります。人と比較することもゼロにすると、さらに生きていくことがラクになるでしょう。

人間関係がラクになるマヤ人のあいさつ「インラケッチ」

マヤのあいさつ言葉で、「インラケッチ」というのがあります。

マヤ民族は動物や植物だけでなく、石や水などすべてのものに魂があると考えました。それらのものと自分に一切境目はなく、つながっていると考えていました。

「インラケッチ」を訳すると、「私はもう一人のあなたです」という意味になります。

私とあなたは「一体」

やはり、私たちは「1つになる」ことが究極の喜びではないでしょうか。

この考え方は、ネイティブハワイアンの「ホ・オポノポノ」という考え方にも少し似ています。「今、あなたに悪いことが起きても、それは、私の想念の現れかもしれません。目の前で起きることはすべて私の責任です」というような解釈があります。

インラケッチは、あなたも私もつながっているという統合意識があり、その意識で世の中がつくられていて、すべてがつながっているという考えです。

「1」という数字は分けることができない数字。親子が一親等であるように、子供がしたことは親である自分の責任と思えるのは一体だからこそ。

二親等である兄妹に対してはそこまでの想いは持てません。だからこそ、インラケッチの精神とは、自分と関わるすべての人に親心のような気持ちを持って接すること。

そして、一体だからこそ自分が変われば、相手も変わるのです。

想念はすべてつながっていると考え、自らの進化成長を目指していきたいですね。

今この世に存在するすべての人は、すべて必要な人。あなたとつながっていて、何らかの気づきを与える人なのです。

心が軽くなるマヤ人の教え「すべては準備されている」

マヤ人の教えで、「すべては準備されている」という言葉があります。私は、この言葉を知って人生がすごく楽になりました。

私は、マヤ暦を知るまでは、すごく慎重で先々のことを心配したりするタイプで、なかなか前に進むことができませんでした。しかし、このマヤ暦の教えは、すべてのことには天の配剤があり、人それぞれに資質や能力、タイミングをほどよく配してくださっている。すべては準備されているから、目の前のことにベストを尽くせば運ばれていくんだということを知りました。

すべては準備されているので、ゆだねることをしてみましょう

例えば、以前、私のセッションに、「子供が志望校に落ちてしまった。どうしましょう」という親御さんがいらっしゃいました。

一流大学を目指して勉強をして、模試で合格圏内の成績をとっていても、不合格のケースもあります。もちろん何度かチャレンジするのも良いでしょう。ただ、第2志望校に合格し、そちらを選択するケースもあるでしょう。その結果、第2志望校でかけがえのない友人に出会えたり、尊敬できる師に出会えたり、打ち込めるものに出合えたりとすごく充実したキャンパスライフが準備されているに違いありません。

要はやることをやった後に出た結果を受け入れる、ということが大切なのかもしれません。

何事も、やることはやる、という姿勢が大事です。もし結婚したいのであれば、家にずっと引きこもっているのではなく、出会いの場に積極的に行く。周りの人にも結婚の意志があることを伝えておく。そして結果は天にゆだねておく。この生き方ができると気持ちがずいぶんラクになると思います。

仕事も同じです。今、その会社にいるということは、ここがまず今の自分の居場所であって、誠心誠意、目の前の仕事をすることで次の居場所が準備されるのではないでしょうか。

ですので、やることをやっておけば大丈夫!

まずは精一杯努力すること。そして結果は、天にゆだねるようにしましょう。

 

PROFILE
木田景子

マヤ暦ライフアドバイザー。大阪府生まれ。大学卒業後は大手メーカーに就職。その後結婚し退職。周囲からは順風満帆な人生と思われていたが、実際には不妊や夫の借金などで悩んでおり、関係もギクシャクしていた。そんな中、興味本位でマヤ暦講座に参加。あまりにも衝撃を受け、本格的にマヤ暦を学び始める。日本のマヤ暦研究者、越川宗亮氏が主催する「一般社団法人 シンクロニシティ研究会」で研鑽を重ね、シニアアドバイザーの資格を取得。東京・目白にサロンを持ちながら全国で講座を開講。マヤのリズムに合わせて生きることで、自分本来の幸せを取り戻し、「自然のリズムの中で生きることの大切さ、本来の自分に戻ることの大切さ」を伝えている。

幸運が舞いおりる「マヤ暦」の秘密

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  • 作者:木田 景子
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