ひょんな事の「ひょん」って? 知られていない言葉のルーツ20選

「いびつ」はもともとお米に関する言葉、「しゃにむに」は漢字で「遮二無二」と書く仏教用語――。よく使うわりにルーツが知られていない言葉を集めました。どんな成り立ちがあるのか答えられるでしょうか? クイズ感覚でトライしてみてください。

語源を知っていますか?

以下の言葉について、あなたは語源を知っているでしょうか? (それぞれの単語をクリックすると、解説が表示されます)

いびつ......もとはお米と関係する言葉
解説

「いびつ」とは、もとは「飯櫃めしびつ」のこと。昔は、釜で炊いたご飯を竹で編んだ飯櫃に移していた。その飯櫃の形が楕円の小判形だったところから、円形の歪んだものを「いびつ」というようになった。そこから、形が整わず、歪んだもの全般を「いびつ」というようになった。

ぞんざい......どんな態度のこと?
解説

いい加減なさまを表す言葉だが、語源をめぐる定説はなく、一説には同じ意味の「粗雑」が転訛したといわれる。また「存在のまま」を略したともいわれ、「在るがままにしておく」という意味が転じて、現在の意味になったとも考えられる。

ひょんなこと...... 「ひょん」って何?
解説

「ひょん」は、他の樹木の枝の上に寄生する「宿り木」のこと。宿り木は古くは、「ホヨ」、「ホヤ」といい、不思議な力を宿しているとされた。そこから、「ホヨ」に「思いがけない」の意味が生まれ、「ひょん」に変わっていったとみられる。

しゃにむに......どこから来た言葉?
解説

漢字で「遮二無二」と書くと仏教用語のようだが、じつは当て字で、日本語から生まれた言葉。一説に「斜に構える」の「しゃに」に、「無理に」を略した「むに」をくっつけ、「なりふり構わず」、「がむしゃらに」という意味にしたという。

ちやほや......どんなふうに可愛がること?
解説

「蝶よ花よと可愛がる」の「蝶よ花よ」がつまって、「ちやほや」となった。 古くは相手の機嫌をとるさまを「花よ蝶よ」といったが、江戸時代頃から「蝶よ花よ」というようになり、「ちやほや」という言葉が生まれた。

かろうじて......もとは味覚を意味した
解説
漢字では「辛うじて」と書き、「辛くして」が音変化した語。もとは塩が辛いことに用いたが、転じて心情的につらい思い、困難を克服するさまにも使い、「やっとのことで」、「どうにか」という意味を持つようになった。
こましゃくれる......なぜ子どもに用いる?
解説

「こまっしゃくれる」、「こまっちゃくれる」ともいうが、もとは「こまさくれる」。「こま」は「細」で小さいの意。「さくれる」は利口ぶって生意気なさまの意の平安時代の言葉「さくじる」の転訛。両者を合わせて、子どものくせに、動作やしゃべり方が大人びて生意気な子どもを指すようになった。

がさつ......ガサガサするから、ガサつ?
解説

語源は諸説あり、「厳しく詮索する」の意の「苛察かさつ」が変化した、あるいは、口達者なさまを指す「江帥こうそつ」が変化したなどといわれる。また、擬音語のガサガサの「ガサ」に、「いかつい」を意味する「いかつ」の「つ」をつけて、言動が荒々しいさまを表現したという説もある。

おおわらわ......なぜ一生懸命になる意味に?
解説

「大童」と書き、もとは戦場で武士が奮戦するさまを指した言葉。兜を脱ぎ、髷の結びがほどけてしまって乱れた髪が、子どもの髪形に似ていることから生まれた。そこから転じて、物事を夢中で行うさま、一生懸命になるさまをいうように なった。

いなせ......どんな人を指す言葉?
解説

「イナ」は魚のボラの幼魚。寛政年間、魚河岸で働く若者の間ではやった髪形を、イナの背に似ていることから「イナセ銀杏」と呼んだ。やがて魚河岸で働く若者のように男気があり、粋なさまを「いなせ」というようになった。

ありきたり......なぜ、ありふれているの?
解説

漢字で書くと「在り来たり」。漢字が示すように、「もとから在り続けてきたこと」「いままでどおりであること」が、もともとの意味。転じて、「ありふれているさま」、「珍しくないこと」を意味するようになった。

あたふた......何を略した言葉?
解説

「慌てふためく」の意味で使われるが、もともとの語源も「慌てふためく」。「ふためく」は、バタバタと音をたてて騒ぐという意味。その後半を略して「ふた」 とし、これに「慌て」を音変化させた「あた」をつけて副詞化した語。

あっけらかん......どんな様子を指している?
解説

「あんけらかん」が音変化したもの。口を大きく開け、ぼんやりするさまを「あんけ」と言い、これに状態を示す「ら」と、接尾語の「かん」がついた言葉。後に意味が転じて、物事を気にせず、平気でいるさまを指して「あっけらかん」と いうようになった。

あっぱれ......天晴れと書いても、天気とは関係ない
解説

漢字で「天晴れ」と書くが、天とも天気とも関係なく、「哀れ」が音変化した語だという。「哀れ」は現在は悲哀の感情を指すが、もとは喜怒哀楽すべての感情を指し、このうちのプラスの感情が残って、「天晴れ」は見事なさまを表すようになった。

こつ......漢字で書くと?
解説

物事を行うときの勘どころを「こつ」や「コツ」と表記するが、漢字では「骨」と書く。人体にあって、骨は中心にあって重要な部分であるところから、「骨」に中心で重要という意味が生まれ、いまの意味になった。

あべこべ......いつ頃できた言葉?
解説

もとは「彼辺此辺」あるいは「彼方此方」と書き、そこから物事の位置や順序などが逆であるさまをいうようになった。江戸時代後期の滑稽本『浮世風呂』に「あべこべ」という記述があり、江戸時代半ばにできた語とされる。

ないがしろ......何が「ない」のか?
解説

「無きが代」が音変化した言葉。「代」は「酒代」などと同様、ある物の代わりにする品やお金のこと。「ないがしろ」は、「それに相応するものがない」、「ないに等しい」という意味から、人を無視する、軽んじるという意味で使われるようになった。

ふんだん......どれぐらいの量?
解説

とだえなく続くことを意味する漢語の「不断」が、音変化して生まれた言葉。物事が絶え間なく続くという意味から転じて、あり余るほど多くあるさま、物があり余っているさまをいうようになった。

あかぬけ......「ぬける」のは、どんなもの?
解説

漢字で書くと「垢抜け」。「垢」が取れてさっぱりすることから、田舎臭さや素人臭さがなく、洗練されているさまに用いるようになった。また植物の「アク」を抜くと、渋みが取れ、さっぱりした味になることから、「アクを抜く」に由来するという説もある。

うやむや......どんな漢字を当てる?
解説

あるのかないのか、はっきりしないことを漢文調でいうと、「有り耶無し耶」となる。これの漢字だけ残すと「有耶無耶」となり、さらに平仮名にすると「うやむや」となり、曖昧なさまをいうようになった。  

 

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