この言葉の語源を知っていますか?
以下の言葉について、あなたは語源を知っているでしょうか? (それぞれの単語をクリックすると、解説が表示されます)
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「脚」は根本、「色」は表に現れるという意味。そこから、古代中国では仕官のときに提出する履歴書を「脚色」といった。元代なると、演劇の世界で仕組み書のことを指すようになり、日本では原作の脚本化や、事実の色づけを意味するようになった。
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「圧」は、押さえること。「巻」は、答案。中国の官吏登用試験である科挙では、最も優れた巻を、他の巻の上に載せて押さえつけた。そこから、書物や催物で最も優れている場面などを指すようになった。
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「堵」は、家の垣根のことで、「安堵」はもとは垣の内、つまり居所に安んじて暮らすことを指した。それが、鎌倉時代には、土地の所有権を認めることを意味するようになり、また、心が落ち着くという精神的な意味にもなった。
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火の的の中心には黒点が描かれており、これを「図星」といった。射手は図星を狙って矢を放つため、そこから狙い所、急所の意味となり、さらには人の思惑が想像していたとおりであることも意味するようになった。
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「双璧」は一対の宝玉のことで、かつて中国では優れた兄弟のことを指した。そこから、優劣のつけられない、二つの優れたものを意味するようになった。
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- 「全国」は、中国では「国を全うする」という意味で使われてきた言葉。幕末のペリー来航以降、日本で「国全体」という意味で使いはじめられた。黒船到来によって、灘を越えた国家意識が否応なく芽生えることになり、使われるようになった言葉。
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「空気」は古くからある熟語だが、江戸時代後半、蘭学者が air の訳語として使い、いまの意味で使われるようになった。なお、江戸時代の庶民は、いまの意味の「空気」の存在をよく理解していなかったので、時代劇などで「空気を入れ替えよ」などいうと、間違いになる。
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「会社」という言葉を考案したのは、ジャーナリストで文学者の福地源一郎。「公」である「社会」を ひっくりかえして、「会社」としたという。ただし、当初の「会社」は、同好の人々の集まり、私的な集まり、というほどの意味で、明治三十二年の商法制定以後、私企業といういまの意味で使われるようになった。
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いまはビジネス用語だが、もともとは戦陣用語。敵地に侵攻するために、出発することを意味した。根拠地を出て、陣を張ることから「出張」となった。昔は訓読みして、「山張り」ともいった。
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もとは職業に限らず、「しなくてはならない事」という意味で、江戸時代までは「為事」とも書いた。しだいに、職業を意味するようになり、明治以降、「仕事」という書き方で定着した。
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簿記で、支出より収入が多いときは、黒いインクで数字を書いた。これが、黒字の状態。逆に、収入より支出が多いときは、赤いインクで数字を書いた。そこから、「赤字」は企業や家計のマイナスを指す言葉になった。
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いま、「私語」というと、授業中などで、私的にしゃべることを意味し、「授業中、私語がうるさい」などと使う。ところが、「私語」は本来、ひそひそ話という意味であり、「うるさい」わけではない。「私」が個人を意味するところから、「私的な会話」という意味が生じたとみられる。
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「北上」は、近代的な地図では、北が「上」になることから、生まれた言葉。江戸時代までの地図は、北が「上」とは限らなかったので、「北上」は明治以降に生まれた言葉。「南下」も同様だ。
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「郵」には、これ一字で「しゅくば」と訓読みするように、飛脚を中継する屯所を意味する漢字だった。一方、「便」は便り、手紙のことで、「郵便」はもとは別の宿場へ送る手紙のこと。その言葉が、明治初年、近代的な郵便制度にも採用され、いまも使われている。
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野球用語の「降板」は、投手がマウンドから降りることで、この「板」はピッチャーズプレートのこと。「降板」は芸能関係でも使われ、番組から降りる、役から降りる、という意味。なお、芸能界では、「板」は舞台を意味する言葉。
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江戸時代、豪華な本は袋にはいっていて、その封を切ってから読むものだった。そこから、新刊本を最初に見ることを「封切」と呼ぶようになり、それが新作映画にも使われるようになった。
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仏教の言葉で、忍耐を意味するサンスクリット語「saha」の漢字化。人間の住むこの世のこと。江戸時代には、吉原遊廓が自らを極楽とし、外を「娑婆」と呼んだ。さらに、刑務所の外の自由な世界をいうようになった。
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中国では、「保」は小さな城、「障」は砦を意味した。城と砦によって防衛するという意味だったが、戦争以外の場にも使われるようになり、責任をもってその状態を守ることをいうようになった。
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「所帯」は、もとは身に帯びているものことで、そこから所持品や資産、地位を意味するようになり、やがて一家の暮らし向きや同じ家に住む家族を意味する言葉になった。
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意外に古い言葉で、明治二十~三十年代には、すでに使われていた。それ以前は、 honeymoon を直訳して「蜜月の旅」や「蜜月旅行」などの言葉が使われていた。
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