あなたの行動を妨げている「自分を大きく見せたい」という潜在意識

「できてない自分」ほど高いエネルギー源はない!

一般的に、意識は顕在意識と潜在意識に分けられます。おおよそ、その割合は顕在意識4%、潜在意識96%と言われています。だからこそ、潜在意識を活用すれば、人生が変わるのです。

潜在意識は、あなたがプラスのエネルギーを生み出しさえすれば働きます。

まず、大前提として、自分を大きく見積もることで、潜在意識は働きにくくなります。その理由は、自分に嘘をついているからです。

大成功した人でなければ、「自分を大きな人間である」と言ったところで、真実ではありません。「成功していなくても、大きな人間であると認識して生きることが大事だと考える」、こういう意見があることも知っています。

しかし、見えない才能や能力を頼りに、虚像を追って自分を大きく見積もってエネルギーがわくとは思えません。また、そこそこの実績があっても、それで大きな自分とは言えないでしょう。

成功者でさえ、自分は成功しているとはなかなか認識できないのが現実です。すべてのカテゴリーにおいて、上には上があるのです。

逆に、「自分を小さく認識すること」は簡単にできます。「まだできていないことがある」と思えばいいからです。これをポジティブに利用するのです。

自分はしょせんちっぽけな人間だと認識すると、潜在意識のスイッチを入れやすくなります。

思考と行動のレベルに左右されずに、ハードルを高く設定することなく動き出せ、エネルギーを生み出せるからです。

「小さな自分」という最強の戦略

「何も成し遂げていない自分」

「社会的地位のない自分」

「知識と経験のない自分」

「期待されていない自分」

今のあなたは、こんなふうに「まだ何者にもなっていない自分」「まだ成功していない自分」を嘆いてはいないでしょうか。

もし、そうだとしたら喜んでください。それこそが、あなたの強力な武器となるからです。

私は長く、潜在意識の力について伝え続けていますが、潜在意識の視点で見たとき、これはまぎれもない事実です。

とても興味深い話があります。経営の話ですが、小さな自分と潜在意識の話の参考になるので、少しおつき合いください。

ハウステンボスは、1992年に膨大な総工費をかけて開業されました。しかし、開業から18期連続で赤字となっていました。さらに、2度の実質的な破綻を経験しています。

そこで、旅行大手エイチ・アイ・エスの創業者である澤田秀雄氏が再建へ乗り出しました。すると、翌年には黒字化してしまったのです。

不振の原因は、オランダ村テーマパークという時代に合わないコンセプトと、長崎県佐世保市にあるという立地でした。

そこで、澤田氏は、ハウステンボスをテーマパークではなく、都市としてとらえ、観光ビジネス都市とし、復活させました。

ディズニーランドやユニバーサルスタジオといった大テーマパークと張り合わず、都市として差別化を図ったのです。

これは、「小さな自分」という戦略としてとらえられるのではないか、と私は考えました。

これは経営の話だけではなく、個人の生き方にも活かすことができます。

他者と自分を比べず、自分のスケールを知る。そのうえで、できることをイチから始め、独自の路線を歩む。そして、最後に理想の姿を実現する。

私たちもこれと同じような戦略をとることで、自己実現が可能になります。

自分の現状を知り、自分を小さな存在だと認識すると、潜在意識にスイッチを入れることができます。そして、潜在意識の力によって、自己実現が可能になるのです。

「小さな自分」で潜在意識を働かせる

自分を大きく見せること、大きくすることは大変です。

「できる自分」「成功している自分」「お金を持っている自分」「誰からも尊敬される自分」……。一朝一夕にそういう自分になることができるでしょうか?

たとえ瞬間的に「大きそう」に見せられたとしても、その自分を続けることはできるでしょうか。きっと無理です。

でも、自分を「小さくする」のはどうでしょう。

できそうではありませんか? 今日からでも、いえ、今これからすぐにでも。

自分をどんどん小さな存在にしていくと、多くのメリットがあります。

・感情が乱れなくなり、心が折れない

・やる気と行動力が高まる

・同調圧力に負けず、質の良い意見やアイデアが生まれる

・学習意欲が高まる

・運をつかみやすくなる

・継続力が高まり、良い習慣が身につく

人生の成功を決めるのは「やり抜く力」です。

「大きな自分」をやり抜くのにはパワーが必要ですが、「自分を小さくする」をやり抜くのは案外、簡単です。

そして、大きな自分では潜在意識が働きにくく、小さな自分は潜在意識を働かせやすいのです。

小さな自分を認識するということは、「自分を知る」「自分を認識する」ということです。自分本来の姿を知るということにほかなりません。

自分を知ると潜在意識は働き始めます。

心にブレーキがかかることなく、行動しやすくなる。すると、やり抜くということへのハードルが下がってきます。

ですから、大きな成功をつかむ可能性があるのです。

まずは、自分を小さくすることの大切さをお話ししていきます。「小さな自分こそ、高いエネルギーを持つ」と知ってください。

 

PROFILE
井上裕之

いのうえ歯科医院理事長。歯学博士、経営学博士。1963年、北海道生まれ。 東京歯科大学大学院修了後、海外にて世界レベルの技術を学び、医療法人社団いのうえ歯科医院を開業。また、国内外の6つの大学で役職を兼任している。 世界初のジョセフ・マーフィー・トラスト(潜在意識の権威)公認グランドマスター。本業の傍ら、独自の成功哲学「ライフコンパス」をつくり上げ、全国各地で講演を行なっている。著書累計は130万部を突破。

 

成功する人だけが知っている「小さな自分」という戦略