自分の話を相手がどう受け止めたか確認するには?
ご質問はございませんでしょうか?
説明を聞いている側は、多少わかりにくいところがあっても、なかなか質問しにくいもの。その気持ちを察して、説明中、ときおり「ここまで、ご質問はございませんでしょうか?」と尋ねて、ガス抜きをしておくのが賢明。
何かわかりづらい点などはございませんでしたか?
説明後、「私の説明で、何かわかりづらい点がございませんでしたか?」と尋ねると、聞き手は質問を返しやすくなります。それに対して、丁寧に説明し直せば、相手の理解度を確実に高めることができます。
□私の説明で、ご理解いただけましたでしょうか?
単に「ご理解いただけましたでしょうか?」というよりも、「私の説明で」ではじめると、「私のまずい説明で」という意味が加わるので、謙虚さを表すことができます。
ここまでは、よろしいでしょうか?
話の区切りで、聞き手に問いかけるフレーズ。ときおり、こう尋ねることで、長い説明にもメリハリをつけられます。この問いかけに、聞き手からの特別な反応がなければ、そこまでの説明を聞き手が理解していることを確認できます。
次に進んでもよろしいでしょうか?
これも、話の区切りで問いかけるフレーズ。「ここまでは、よろしいでしょうか?」と同様、要所で問いかけるといいでしょう。長時間にわたる説明では、このようなメリハリをつける言葉をはさみたいもの。
これで、ご質問の答えになっていますでしょうか?
我ながら、質問に答えきれていないと思うときは、このフレーズで逃げる手もあります。よほど敵対的な相手でなければ、「答えになっていないよ」とは返してこないでしょう。また、要領をえない質問に対しても、この言葉で一区切りをつければ、話を次に進めやすくなります。
会議を盛り上げるカギは、この「聞き方」にあった
〇〇さんのお立場から見るといかがですか?
会議で、特定の人に発言が片寄ったり、議論が滞ったときに使えるフレーズ。この言葉で指名すると、相手は自分の立場から発言すればよいので、漠然と意見を求められるよりも発言しやすくなります。その人でなければ言えないような意見が出れば、視点が変わって議論が盛り上がるかも。
他にどういった可能性があるでしょうか?
会議では、議論が行き詰まったり、袋小路に迷い込むことがあるもの。そんなときには、「他の可能性」という言葉から場面転換につながることもあります。参加者の思考回路に小さな変化が起きれば、袋小路から脱け出せる可能性が出てくることでしょう。
〇〇というご意見でよろしいでしょうか?
会議の参加者にも、話の長い人がいるもの。かといって、「発言は手短に」とストレートに注意すると角が立ちます。そこで、議長役をつとめているときには、発言の途切れたところで要旨をまとめて聞き返すのが得策。発言者のプライドを傷つけずに、議論を進めることができます。
いまのご発言に対して、どなたかご意見はありますか?
対象を「いまのご発言」に限定することで、新たな意見を引き出しやすくなります。その一方で、そろそろ議論を終わらせたいときにも有効なフレーズ。意見が出ないとき、シーンとした瞬間をとらえて、「それでは、そろそろまとめに入らせていただきます」と、会議をスムーズに終わらせることができます。
相手の意見を引き出す提案のコツ
このような案はいかがでしょうか?
相手に何らかのプランを提案するときの基本フレーズ。営業だけでなく、会議や交渉でも使える言葉です。
一つの案として、こうしてみてはいかがでしょうか?
会議や交渉が滞ったとき、突破口となり得るフレーズ。会議や交渉で行き詰まったときは、代案を出せるかどうかが、勝負の分かれ目にもなります。そんな勝負時でも、「一つの案として」とへりくだった態度で代案を繰り出せば、相手に受け入れられやすくなります。
「進行状況」を相手に話させるにはこの質問
ところで、〇〇についてはどうなっていますか?
話題をがらりと変える尋ね方。「ところで、○○についてはどうなっていますか?」と尋ねると、それまでの話題はいったん終了となり、こちらの望む話題に誘導できます。また、話が本筋からそれたとき、元に戻すためにも効果をあげる質問です。
先日お願いした件ですが、その後、どうなっておりますでしょうか?
依頼した件の進み具合を尋ねるフレーズ。「どうなっておりますでしょうか?」と丁寧な言葉で探りを入れ、相手が「順調に進んでいます」などと答えれば、より具体的に進捗状況を尋ねればいいでしょう。
その後、順調でしょうか?
依頼した件が、すでに着手されていると知っているときには、こう尋ねるといいでしょう。相手が問題を抱えていると答えれば、その点について協議すればいいし、「ええ、順調です」という答えが返ってきても、当方が懸念する点を「ひとつ気がかりなのは……」などと切り出すことができます。
進行上、何か不都合はありませんか?
依頼した件の進行状況を尋ねるフレーズ。不都合の有無を尋ねることで、「不都合があれば、手助けします」という気持ちを伝えることができます。一方、相手が「順調です」と答えれば、約束の期日を守ることの言げん質ちをとったことになります。
いつ頃になりそうですか?
納期をこちらで決めるのではなく、相手に尋ねるフレーズ。また、相手が納期を守るのが難しいと言ってきたときにも、こう言うといいでしょう。その場合、相手に嫌みを言うより、新しい納期を改めて決めたほうがよほど建設的というもの。
“反論含み”で相手に話をさせるフレーズ
〇〇と考えるのはいかがでしょうか?
会議などで、反対意見を述べるときに使えるフレーズ。真っ向から「それは違いますね」と否定すると反発を買うことになるので、代案を示しながら「いかがでしょうか?」とおうかがいを立てるのに使えます。反対意見を提案形にすることで、相手の気持ちを損ねず、ソフトに反論できます。
別の角度から見ると、このようになりますが、いかがでしょうか?
商談はうまくまとめることが目的ですから、相手と意見が食い違っていても、正面から反論するのは愚策。そんなとき、便利なのが「別の角度から見ると」という言葉。「あなたの意見を別の角度から見ると、こんなデメリットがありますよ」という意を婉曲に伝えられます。相手を傷つけることなく、やんわり指摘したほうが、話をまとめやすいもの。
ごもっともな意見ですが、私の話も聞いていただけませんでしょうか?
商談や会議で、「私の意見も聞いてください」と言うと、感情的になるきっかけになりやすいもの。同じ意味でも、まずは「ごもっともな意見」と持ち上げておき、質問形で依頼する形にすると、相手もこちらの提案に耳を傾けやすくなります。
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