カロリー厳守?糖質制限? ダイエットにまつわる5つの誤解

腹筋をがんばる人

「レコーディングダイエット」「夕食抜きダイエット」「○○ダイエット」……。ダイエットにはさまざまな説があるため、いったい何が本当なのか、わからなくなっている人も多いのではないでしょうか。さまざまな方法や知識の中から、誤解されがちなものを集めました。最短で目標を達成するための参考にしてください。

【誤解1】食べる量が少ないほどヤセる

食べる量を減らして摂取エネルギーを抑えるダイエットをする人は多い。ただ、このやり方では体調を崩しやすいうえに、リバウンドの際に太りやすい体になる恐れもある。

食べる量を減らすダイエットでは、ごはんなどの糖質だけではなく、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの摂取量も減ってしまいがちになるからだ。その結果、免疫力が低下して体調を崩したり、病気になりやすくなったりする。

摂取エネルギーが大きく減るので、目的である体重減少にはいったん成功するかもしれない。しかし、体重が低下する場合は、余っている脂肪だけではなく、筋肉や骨の量も落ちやすい。たんぱく質の摂取量が減っていればなおさらだ。

摂取エネルギーが足りない状態が続くと、体が危機感を覚えて、通常よりも脂肪をため込もうとする働きも出てくる。この体のメカニズムで、ダイエット前よりも太りやすくなってしまうのだ。

また、朝は身支度などで忙しく、それほど食欲もないということから、朝食を軽めに済ませている人は多いだろう。しかし、「食べても太らない」という点では朝食がいちばん。ダイエットに励んでいる人でも、実はがっつり食べてOKだ。

朝は多く食べてもかまわないのは、食事でいかにエネルギーを消費するかという「食事誘発性熱産生」のメカニズムと関係している。ある研究によって、朝食で消費されるエネルギーは夕食の約4倍も大きいことが判明。起きたばかりの体を活性化するため、大きなエネルギーを使う必要があるからだと考えられている。

このメカニズムから、朝食はたっぷりとるのが効率的。一方、夕食はエネルギーとして消費されにくく、脂肪として蓄積されやすいので、控えめにするのが正解だ。

【誤解2】肉を食べると太りやすいから食べない

肉料理は大好きだけど、カロリーが気になって……こう思って、食べるのを我慢している人はいないだろうか。でも、これからは好きなように食べていい。肉料理は太りやすいどころか、ダイエットの大きな味方なのだ。

ダイエットで肉を控えると、筋肉の材料を補給できなくなるので、基礎代謝が次第に落ちてしまう。筋肉量を増やし、消費エネルギーを増やすために、肉は積極的に食べるべきだ。

加えて、肉を消化、吸収するのには時間がかかる。つまり、他の食材よりも、食べること自体で消費エネルギーを多く使うのだ。ダイエットを効果的に行い、リバウンドのない体にするために、肉は意識して食べるようにしよう。

【誤解3】厚手の服で運動してたくさん汗をかくのがいい

やせるには汗をいっぱいかくのがいいと、厚手の服を着てジョギングをしたり、運動後にサウナに入ったりする人がいる。こうしたあとで体重を計ると、確かに減っているので、ダイエットに効果があるような気がするかもしれない。だが、もちろん、このやり方は間違っている。

ボクサーはサウナスーツを着て厳しいトレーニングをするが、これはすでにギリギリの状態まで体脂肪を落としているので、あとはもう水分を減らすしかないからだ。これにならって、一般の人が汗をしぼり過ぎるのは非常に危険。脱水症になってしまい、命取りになる恐れさえある。

一時的に体重を減らすのではなく、きちんとやせるためには、脂肪を燃焼させるしかない。いったんは汗をかいた分だけ体重が減っても、水分を補給するだけで、すぐに元の状態に戻ってしまう。暑さを我慢して汗をだらだらかいても、そのあとでスポーツドリンクなどを飲むだけで、体は簡単にリセットされるわけだ。

しかも、厚手の服を着て行う運動は、ムダで危険なだけではない。脂肪の燃焼効率という重要な点で、通常よりも効率が悪くなってしまう。

脂肪を燃焼させるためには、リパーゼという酵素の働きが必要だ。このリパーゼは体温が安静時よりも、1℃から2℃程度高くなっているときに、最もよく働くという性質がある。

しかし、厚手の服を着て運動すると、通常の運動時よりも体温が上昇する。いつも以上に汗をたくさんかくというのがその証拠だ。そのため、リパーゼがうまく働かず、脂肪が燃えにくくなってしまうのだ。

運動をする際、特にダイエットが目的なら厚手の服は禁物。通気性のいいウェアを身につけて、効率的に体を動かそう。それでも汗はかくので、適度な水分補給を忘れないことが大切だ。

運動で汗

【誤解4】糖質制限では油は控えなくていい

糖質制限のダイエットでは、ごはんやめん類などの糖質以外のものは、基本的に、好きなものを好きなだけ食べていいとされる。しかし、それでも例外はあるので、覚えておいて実行しよう。

頻繁に食べてはいけないのは、油をたっぷり使った〝こってり味〟の食べものだ。こうしたものを食べると、脳のなかでドーパミンという神経伝達物質が分泌される。ドーパミンは別名〝快楽物質〟といわれ、「気持ちいい」「心地いい」などと感じたときに作られることがわかっている。

ドーパミンがダイエットに悪影響を与えるのは、分泌されると、「もっと食べたい」という欲求が生まれてしまうからだ。この結果、食欲がコントロールできなくなり、こってり味のものを次から次に食べたくなる。

「やめられない、とまらない」というキャッチフレーズの商品があったが、まさにその状態になってしまうわけだ。

さまざまな味の食べもののなかで、ドーパミンが最も分泌されるのが〝こってり味〟。次いで、〝甘い味〟のものだ。確かにそういった味のものには中毒性がありそうだと、何となく、感覚的にわかるのではないだろうか。

食べてはいけないものが少ない糖質制限ダイエットでも、さすがにこうした味つけを好んで食べるのはよくない。好きな味でも、自重するようにしよう。

【誤解5】どうせリバウンドするから、ダイエットはムダ

ダイエットしても、どうせリバウンドするので、やってもムダ。こう思って、やせることをあきらめている人はいないか。

じつは体重が落ちていくと、脳が生命の危険を感じて、食欲の増進やエネルギーをため込むことを体に命じる。これがダイエット後にリバウンドしてしまう大きな原因のひとつだ。ただし、このメカニズムは急激なダイエット時に働くもので、体重がゆるやかに減っていく場合、脳は危険に気づかないとされている。

脳をあざむくには、減量は1か月に体重の4%以内にとどめること。体重が60㎏の人なら、毎月2・4㎏以内のダイエットを心がければ、脳の働きのうえではリバウンドしにくくなる。ダイエットに短期決戦は禁物だ。

 

PROFILE
ホームライフ取材班

「暮らしをもっと楽しく! もっと便利に!」をモットーに、日々取材を重ねているエキスパート集団。取材の対象は、料理、そうじ、片づけ、防犯など多岐にわたる。その取材力、情報網の広さには定評があり、インターネットではわからない、独自に集めたテクニックや話題を発信し続けている。