完璧主義?リスク回避? 決められない人に共通する“ある特徴”とは

「本当に重要なこと」はなかなか決断できない人が多い

あなたは、「決断力」と聞くと、どういったことを想像するでしょうか?

「会社の重要なプロジェクトでの戦略を決定する」「新規プロジェクトの予算を決定する」「会社を辞めるという決断をする」「結婚すると決める」など、ビジネスシーンやプライベートにおいて重要な決定をする、退路を断って何かを決める、ということを想像するかもしれません。

どこか日常的な決定とは離れた、決断する機会というのは、それほど多くないと感じる人も多いでしょう。Aの道に進むか、Bの道に進むかで人生は大きく変わってしまう──と。

しかし、それは誤りです。人生は意思決定の連続です。日常的に、私たちはいくつもの選択肢の中から選んで行動を起こしています。いつ起きるか、何を食べるか、誰と会うか、どこへ行くか、何をするか、今日はどこまで仕事を進めるか、スケジューリングはどうするか……など、無数の決定を日々行っているのです。

こう書くと、すでに決断力はあるじゃないか、と思うかもしれませんが、それは少し違います。本当に重要な決定はしていないのです。

実際、私は多くの人の夢を応援し、ビジネスを含めたコーチングを行っていますが、「やろうかなと思っているけど、できていない」「本当にやりたいことはあるけれど、なかなか踏み出せずにいる」「新しい企画を始めたいけれど、正しい選択がわからない」など、多くの人が迷い、なかなか行動や意思決定ができないことが多いのです。

たとえば、会社を辞めて独立するか、そのまま続けるか、で迷うことがあるでしょう。会社を辞めたいけど辞められないまま続けている。この状態を続けていることは、会社にとってもあなたの人生にとってもいいものではありません。

イヤイヤ続けていたり、迷いながら続けていたりすると、ストレスを溜めてしまったり、疲れやすくなったりします。つまり、仕事のパフォーマンスも下がりますし、愚痴や言い訳が増えます。

「何を決定するか」よりも、「決定するかどうか」が重要

人生において迷いは絶えずあなたを支配します。人生は意思決定の連続であるはずが、実際は迷ったまま、流され、なんとなく今の人生がある人も多いでしょう。どちらをやるか、何をするかではなく、あなたが「やると決める」ことそのものが重要なのです。

決めれば、すべてが動き出します。決めるスピードが速ければ速いほど、チャンスを得られます。先行者利益という言葉もある通り、やろうと思ったときにやれる人は、決断が遅い人よりも数倍有利になるのです。

また決断さえできてしまえば、迷いや不安から自由になります。何かを決断したとしても不安になることもあるでしょうが、それも織り込み済みで感じる不安であれば、それ自体を次のステージに進んでいる証拠として楽しめるようになります。

あなたが決めれば、すべてが始まるのです。この「決める力」が身につくと、次のような効果が期待できます。

・行動する力が生まれる
・リーダーシップが生まれる
・周りの人に対しての影響力が高まる
・自信が生まれ、自己肯定感が高まる
・頭の回転、意思決定のスピードが高まる
・先延ばし癖、三日坊主がなくなる
・不安やストレスが激減する
・夢が叶いやすくなる
・自己決定感が高まり、日々、充実感や幸福感を得やすくなる
・人に流される人生から、自分が選択する人生になる

あなたが「決められる人」になれば、すべてが変わります。学校のテストや試験問題には正解はありますが、ビジネスや人生にはほとんどが正解はありません。以前は正解だったことでも、時代や状況が変われば不正解になり得るからです。

ただし、あなたが進むべきことややるべきことを決めれば、状況はまた変わります。それもいい方向に。あなたの意識、エネルギー、行動、習慣、人間関係……すべてが一変するのです。

決められない人は、たくさんの「機会損失」をしている

「機会損失」という言葉を聞いたことがあると思います。何かをするときに、最善の意思決定をしないことによって、本来得られる機会(利益)を逃す損失のことです。

たとえば、突然の大雪の日に、雪かきスコップを買い求める人がホームセンターに殺到したとします。ところがスコップの在庫が少なかったために、多くのお客様はがっかりして、ほかのお店に買い求めに行ってしまいました。この日、スコップの在庫が十分にあれば、飛ぶように売れたはずです。

このように、本来得られたはずの利益を逃すことを「機会損失」と呼びます。

決断できない人は、機会損失をたくさん抱えています。そして厄介なことに、機会損失をしていることに気づいていません。決断しないデメリットは知っているはずなのに、なぜ、決断できないのか? それは、現状維持のメカニズムによるものです。

人間は今の状態や状況を維持するようにプログラムされています。たとえば、過去にやったことがあるプロジェクトは問題なく進みますが、はじめての案件は不安を感じ、なかなか進みません。また、通ったことがない道より、いつも通る道のほうが安心するのも、現状維持のメカニズムです。

決断できない人は、無意識に決断を先延ばしにすることで、安心を得ているのかもしれません。

「新しい挑戦なんて、やっぱり難しいでしょ」「いきなり変えるのはちょっと……」「始めちゃうと、あとが大変だから……」と、理由は色々考えつき、結局、行動したり、変化したりする決断をしない。これによって、リスク回避をしているように感じるかもしれませんが、そこには同時に「機会損失」が発生しているのです。

まずはそれに気づきましょう。本来、すぐに決断し行動を変えていれば得られたはずの結果、チャンスやメリットをみすみす失っている可能性が高いのです。

「チャンスの神様は前髪しかない」と言われます。チャンスはそのときにつかまなければ、二度と来ません。決断できない人は、チャンスを逃し、メリットを失い続けるのです。

決められない人は、「完璧主義」にとらわれている

なかなか決められない人の中には、「自分は絶対に失敗できないし、したくない」と考えすぎて、「完璧に準備が整わない限り行動しない」という方もいます。これは完璧主義的な性格があだとなり、決断できないのです。

「完璧でないと気が済まない」「準備が整っていない」という完璧主義の方は、失敗は許されないと考える傾向にあり、失敗する恐怖を人一倍感じているとも言えます。恐怖の自覚がない方もいますが、どちらにせよ「〜していなければ、◯◯できない」という思い込みが強いのです。

自分の見えているところや、注目しているところは完璧にしようと努力します。しかし、自分が注目していないところについては、まったく抜けていたり、完璧でも何でもなかったりします。その分野での失敗は苦にもせず、失敗とも認識していないことがあります。

「頭隠して尻隠さず」という諺がありますが、まさに、全身を隠しているつもりで実際には頭しか隠れておらず、尻は丸見えのような状態です。

完璧主義は性格的なものだと思われていますが、それは誤解です。完璧主義は、ひとつの思い込みに過ぎません。全体を見ればちっとも完璧な人間ではないのに、「失敗できない。完璧でなければならない」と勝手に自分を縛っているのです。

そもそも世の中、完璧なことなどあるでしょうか? 何をするにしても、何を決断するにしても、完璧な状態なんてありません。失敗のリスクをゼロにすることもできません。それであれば、完璧にすると考えるよりも、完璧でなくても決断して行動したほうがメリットはある、と気づくことが大切です。

ここで、完璧主義へのとらわれ、失敗の恐怖へのとらわれを解除する方法をご紹介しましょう。

失敗や完璧主義にとらわれる傾向がある人は、今やろうとしている行動でのリスクやデメリットばかりを見てしまっています。

そこで、行動したらどういうメリットがあるかを、紙に書き出してみてください。頭の中で考えるのではなく、手を動かし、視覚化するのです。たくさんのメリット、そこから始まる可能性に目を向け、それをありありと思い浮かべてみてください。

そして、少しでもワクワクしたり、気分が高まったりしたら、「とりあえずやってみよう」と決めてください。決めるということは、行動において、重要なエネルギー源になります。そして、今ここでできる小さなことを、10秒以内にやってみるのです。

 

seishun.jp

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PROFILE
藤由達藏

株式会社Gonmatus代表取締役。夢実現応援家®。「人には無限の可能性がある」をモットーに、作家・シンガーソングライターから経営者・起業家・ビジネスパーソン、学生・親子まで幅広い層を対象に、対面セッションや研修、ワークショップ等を提供している。各種心理技法や武術、瞑想法、労働組合活動、文芸・美術・音楽創作等の経験を統合し、「気分と視座の転換」を重視した独自の「夢実現応援対話技法®」を確立。ユーモアを交えながら熱く語るスタイルが親しみやすくわかりやすいとの定評を得ている。初の著書でベストセラーとなった『結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる』は文庫版もベストセラーに。ほか、精力的に執筆を続けている。

結局、「決める力」がすべてを変える (青春文庫)

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  • 作者:藤由 達藏
  • 発売日: 2020/12/10
  • メディア: 文庫