数学的にこれが正解! 正方形のケーキをキレイに3等分する方法

ケーキを切り分けるとき、特に子どもがいると、大きさに差がつくとモメる原因になりかねません。でも、そんなときこそ数学の力を使い、教育を兼ねて「正しい切り分け方」を実践しましょう! 大人気の「数学のお兄さん」である横山明日希さんが教えてくれます。

側面の割合も同じにしたい!

丸いケーキを3等分する方法はすでにご紹介しましたが、正方形でもこの問題が起きる可能性があります。もし正方形のケーキを3人で分けることになった場合、正確に3等分するのにはどうすればいいのでしょうか?

円と違って正方形なら、目分量でも一つの辺を3等分すればほぼ均等に切り分けられそうだと思うかもしれません。でも、もし側面にもクリームやチョコがコーティングされているケーキだとどうでしょう? 一辺を3等分する方法だと、コーティングされたチョコレートの量が不公平になってしまいます(真ん中が一番少ない)。これは大問題です。

できれば側面の割合も同じにしたい。 実はこの問題を解決できる、正方形を正確に3等分するアイデアがあります。

まず、正方形の周の辺に、「1辺と3分の1辺」を2つと「3分の2辺を2つ」を目安にします。次に正方形の対角線から中心をイメージします。 

次に、その中心に向けて各辺の端から切り分けます(図1)。これで3等分になりました。

チョコケーキを3等分する方法

なぜ、これで3等分になったと言えるのでしょうか。正方形の対角線と切り分けた線を見ると、下の図2のように6個の三角形が見えてきます。これを同じ線上に並べてみると6個の三角形はすべて同じ高さであることがわかります。

図形A、B、Cの面積を見てみましょう。

チョコケーキが正しく3等分された理由

A:三角形① 底辺1+三角形② 底辺3分の1→3分の4
B:三角形③ 底辺3分の2+三角形④ 底辺3分の2→3分の4
C:三角形⑤ 底辺3分の1+三角形⑥ 底辺1→3分の4

 底辺の長さが同じで、高さも同じなので、A、B、Cの面積が同じであることがわかりました。

このように正確な3等分ですが、切り分けたケーキは「同じ大きさ」には見えないのが新たな問題となります。その時は、三角形に直して、証明して説得してみてください。チョコレートのコーティングがとけてしまわないうちに。

 

PROFILE
横山明日希

math channel代表、日本お笑い数学協会副会長。2012年、早稲田大学大学院修士課程単位取得(理学修士)。数学応用数理専攻。大学在学中から、数学の楽しさを世の中に伝えるために「数学のお兄さん」として活動を開始し、これまでに全国約200か所以上で講演やイベントを実施。2017年、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)主催のサイエンスアゴラにおいてサイエンスアゴラ賞を受賞。著書に『笑う数学』(KADOKAWA)、『算数脳をつくる かずそろえ計算カードパズル』(幻冬舎)などがある。

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