高校受験の模試でC判定…親子関係を壊さない志望校選びのコツ

模擬試験で「E判定」は当たり前

受験生が志望校合格の目安にしているのが模擬試験。初めての模試では結果が出なかったけれど、受験勉強が本格化する夏以降、少しずつ成績が上がれば結果も付いてくるはず……。勉強を頑張ってきたお子さんとそれをサポートしてきた親御さんならなおさら、そう思いますよね。

ここで一つ注意しておかないといけないことがあります。それは、模擬試験の偏差値はすぐには上がらないということです。

中学校の中間・期末テストは、3か月以内に習った範囲から出題されます。そのため、2週間勉強するだけで全教科8割以上の点数を取ることも可能です。一方、高校入学試験は、中学3年間で習ったすべての範囲から出題されます。模擬試験はこれに合わせて作られているので、どれだけ効率よく勉強したとしても、全教科で8割以上取ろうと思ったら6か月はかかるでしょう。

また、受験勉強を行う際、1年生のときに習った範囲から勉強していくことになると思います。そのため、夏休みごろまでは、2、3年生で習った範囲の復習をしていない段階で、模擬試験を受けることになります。これでは、点数が上がらなくて当然ですよね。

なので、模擬試験を受けると出てくる「志望校の合格判定」は、あまり気にしないようにしましょう。夏休みの時点では、一生懸命勉強している子でもE判定が出ることもあるからです。C判定が出れば、かなりいいほうです。

あらかじめ、こういった事実をお子さんに伝えておくことで、気持ちが不安定になるのを防ぐことができます。

志望校は子ども本人に決めさせる

私のメルマガ読者である中島さん(仮名)の事例を紹介します。中島さんは、私がすすめる道山流・高校受験必勝プログラムを実践し、学習塾に通わせることなく、お子さんを志望校に合格させることができました。

タレントやプロスポーツ選手などがたくさん輩出している名門校に進学することができた中島さんですが、第1回進路相談(通常、4〜7月ごろに行われる)のとき、通っていた中学校の先生からすすめられた高校は、受かった学校よりも偏差値が10低いところでした。当時のお子さんの実力から考えると、そのレベルの高校が妥当だったわけです。

しかし、しっかり勉強をしたところ、グングン偏差値が上がっていきました。そして、12月に行われる最後の進路相談で、今回合格した志望校を受けることに決めたのです。

このように、高校受験の偏差値というのは、秋から冬にかけて一気に上がります。受験勉強を始めてから3か月以内は特に、悪い結果が出ても気にする必要はありません。

もちろん、一生懸命に勉強しても、最後まで模擬試験の結果が良くならないこともまれにあります。行っている勉強方法を間違えていたり、勉強しているように見せかけて勉強していなかったりするケースがあるからです。また、たまたま勉強していない部分ばかりが出題されて、点数が取れないこともあるでしょう。

受験直前に受けた模擬試験の結果が悪いと、どんな子でも落ち込むと思います。もしかしたら、志望校のランクを下げようとする子も出てくるでしょう。
こういったときは、いったん落ち着かせることが大事です。

そして、担任の先生とお子さんと3人で話し合いをしましょう。模擬試験の結果だけでなく、担任の先生の意見も参考にして進路の最終決定をしたほうがいいからです。

模擬試験は、テストの結果と志望校の倍率でしか合否予想ができませんが、担任の先生は、お子さんの性格や高校の雰囲気などを総合的に判断して、アドバイスしてくれます。

そして、最終的にどの高校を受験するかは、子ども本人に決めさせましょう。お子さんが「現在の志望校にチャレンジしたい」と言うなら、模擬試験の結果にとらわれず受験させればいいのです。「一つ下のレベルの学校を受けたい」と言うなら、進路を変更させましょう。大事なことは、子どもの意思を尊重することです。

迷ったときこそ子どもの意思で志望校を決めさせたほうが、高校進学後に後悔する可能性がグンと下がります。

ここまで行えば、あなたができることはもうありません。最後は、子どもを信じるのみです。

あなたがこれまで15年間、愛情をかけて育ててきた子です。何よりあなたの遺伝子が受け継がれている子です。きっと「志望校合格」という結果を持って帰ってきてくれるでしょう。

そして、無事志望校に合格できたら、思いっきりお祝いをしてあげてください。高校受験という厳しい戦いで成功体験を積むことができれば、次回の大学受験や就職試験でも頑張ることができるはずです。

志望校に合格する以上に大事なこと

最後に一つ、お伝えしたいことがあります。それは、私自身が考える「受験成功」の定義です。

多くの方は、志望校に合格すること=受験成功だと考えています。もちろん、志望校に合格することは、受験を成功させるうえで大切なことです。

ただ、私自身は、志望校に合格することは二番目に大事なことだと考えています。では、一番大事なことは何でしょうか?

答えは「受験を通して、一生信頼しあえる最高の親子関係を作ること」です。

もし、志望校に合格する過程で、親子関係が悪くなってしまったらどうなるでしょうか。今後、お子さんは何か悩みが出てきても親に相談することができません。進学した高校でいじめを受けたとしても、親に助けを求めることができず、一人で悩まないといけなくなるのです。

これでは、志望校に合格できたとしても、子どもの未来は明るくなりませんよね。それだけではありません。親子関係が悪いと、子どもは自宅にいることがつまらないと感じます。すると学校から帰ってきても、部屋に引きこもってスマホやゲームをするしかなくなるのです。これも、幸せな人生とは言えないですよね。

ぜひ、受験生を持つ親御さんには、「一生信頼しあえる最高の親子関係を作るために受験を利用する」という発想を持ってほしいのです。

志望校に合格するのは、当たり前です。ただ、そこで満足するのではなく、受験する前より終わったあとのほうが、親子関係が良好になっている状態を目指してください。

そこまでできてはじめて、受験成功なのです。

 

PROFILE
道山ケイ

志望校への合格率97%を誇る、思春期の子育てアドバイザー。親を変えることで子どもの成績を上げるプロとして活躍。元中学校教師で、学級崩壊の地獄と学年最下位クラスを9ヵ月で学年トップに変えた天国を経験。この体験から道山流思春期子育て法を確立。道山流で子どもに接すると成績が上がる、志望校に合格すると話題で、年間3000組の親子をサポート、全国各地で開催される有料勉強会もすぐに満席になる。

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  • 作者:道山 ケイ
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