実は三日坊主で上出来! 続かない目標を「習慣化」するためのコツ

「三日坊主」も繰り返せば習慣になる

ある習慣を「続ける」と決めて、数日間は自分が決めた通りに動けた。でも反動がきて、さぼってしまった。今回はなんとか「また切り替えて続けよう」と思えた。でも、三日坊主が繰り返されると自己嫌悪になりそうで怖い。というご相談をいただくことがあります。三日坊主に効く対策はあるのでしょうか。

私たちは、なにかを「続ける!」と決めると、なんだか急に「完璧に!」やりたくなるのです。そして、完璧にできない自分を知って、自信を失ったり、自己嫌悪に陥ったりする。これってもったいないです。

実際、毎日「続ける」ことが、意外に大変なときもあります。私自身、現在は「行動イノベーション365ネクストステージを目指す!行動のヒント」というメルマガを毎日お届けしていますが、そうなるまでに、何度も三日坊主を繰り返しました。

どうやって解決したのかというと、三日坊主で終わってしまったときの捉え方を変えたことで、続けられるようになったのです。今までの習慣を変えて、3日間続けることができただけでも「前進した」と捉えることにしていました。

本当に続けたいことは、三日坊主でもいいので何度もチャレンジすればいいのです。たとえ三日坊主になったとしても、いつもの惰性でいくよりは、一度流れを変えられたのですからOKとしましょう。

そして、三日坊主になったら、また翌日から三日坊主でいいので続けてみる。三日坊主も繰り返せばかなり効果があります。こうして、減点法ではなく、足し算で考えていくのが1つのコツです。

すると、1週間のうち半分以上はできていた、2週間のうち10日間はできていたということになります。徐々に、形成逆転していくわけです。

「完璧」を目指して挫折感を味わうよりは、「三日坊主」でもいいので、続けていくことであっさり変われることもあります。三日坊主を打破するポイントは、ちゃんと続けようとしなくてもいい。でも、挑戦しつづけること。

毎日の行動に続けたい行動を“トッピング”する

新しい「行動」を定着させる上で難しいのが、忘れずに毎日行動することです。たとえば「英語のフレーズを毎日3つ覚えたい」と思ったとします。このとき、「これからは帰ってきたら、まず机に座って覚えよう」とすると、なかなかうまくいきません。なぜなら、新たに時間を確保し、しかも「机に座る」と「英語のフレーズを覚える」という2つの「行動」を「習慣化」しようとしているからです。

けれども、「毎晩お風呂に入るから、湯船に浸かっているときにフレーズを覚えよう」としたらどうでしょうか。お風呂はすでに「習慣化」されているので必ず入ります。そこに「新しい行動」をくっつけてしまうのです。そうすれば、「習慣化」に成功しやすくなるのです。

私のセミナーの参加者のなかに「『通勤電車では読書しかしない』と決めたら読書が『習慣化』できました」という人がいました。電車に乗るという「習慣」に「読書」という「新しい行動」をくっつけた好例です。

また、たとえば、ダイエットのために毎日1時間ジムで運動したいとします。このとき、帰り道の途中にあるジムに通うのと、帰り道から外れた場所にあるジムとでは、どちらが続けやすいと思いますか? 答えは明らかだと思います。帰り道から外れた場所にあるジムは、通うだけで多くの時間が必要です。生活動線のなかにジムがあるかないかは、非常に重要なのです。

毎日必ずする行動に、新しく続けたい行動をトッピングする感じです。最初は違和感がありますがそればかりを1週間、2週間と続けていくと、無意識にスクワットしていたり、電車では本を読んでいたり、帰宅後日記を書くということが当たり前になっていたりします。

「新しい行動」を、あなたの今までの「日常」のなかに落とし込み、できる限りスムーズに始められるようにしましょう。

勉強する男子

“ゴール”が物足りないと続けられない

ある程度続けられるようになってくると、あまりに単調で、途中で飽きたり、なかだるみしたりするときがあります。途中で飽きたり、なかだるみしたりするときがあります。それは、 「その『ゴール』が、すでにあなたに物足りないものになっている」からかもしれません。

たとえば、「1カ月に1冊、本を読む生活を送ろう」と思ってスタートし、2カ月続いたものの、3カ月後になんとなくやめてしまったとします。やめてしまった理由として考えられるのは「1カ月に1冊、本を読む」というのが、今のあなたにとってレベルの低すぎるゴールである可能性があります。つまり「簡単すぎて燃えない」のです。

この場合、どうすればいいのでしょうか。もしも「本を読む」という「習慣」があなたにとってやはり大事だと再確認できるようなら、次のいずれかにトライしてみてください。

A)締め切りを短くする

これまで「1カ月に1冊」と決めていたことを「2週間で1冊」にしてみます。そうすれば、一気に2倍の知識を得ることができます。「2週間で1冊」でも現実的だなと思ったら、思い切って「1週間に1冊」にしてみます。

締め切りまでの期間を3分の1、4分の1までぐっと縮めて同じ成果を出そうとすると、今までのやり方を根本的に変えなくてはいけなくなります。すると、いいアイデアが生まれてきます。

ちなみに、さまざまな場面でこれができるようになると、今までの生活に余白をつくることができるようになり、「新しい習慣」を導入しやすくなります。

B)ゴールラインを引き上げる

「行動」の難易度を引き上げるのもひとつの方法です。たとえば、「今までは1カ月に1冊、日本語のビジネス書を読んできたけれど、辞書を片手に、ドラッカーの本を原書で読んでみよう」というのもアリです。

また、「行動」の質を上げるのもいいでしょう。「今までは1カ月に1冊ビジネス書を読んできたけれど、その感想をブログに書いてみんなに伝えるところまでやってみよう」といった具合です。

何事もどんどんうまくなっていく人というのがいます。そういった人たちは手応えをつかむと、締め切りを早めてゴールラインを引き上げ、自分自身を成長させる仕組みをつくるのが上手なのです。

ただし、この方法には合う人、合わない人がいます。「自分を楽しませる仕組み」のひとつと捉えて、上手に活用してください。

「人は繰り返し行うことの集大成である。だから優秀さとは、行為ではなく、習慣なのだ」。哲学者・アリストテレスによるこの言葉の通り、人は習慣でできています。

自分を成長させるのも、夢を実現させるのも、仕事で結果を出すのも、習慣なくしてはたどりつけません。今回紹介したコツで、今年こそ「続かなかった自分」を変えてみませんか?

 

PROFILE
大平信孝

目標実現の専門家。第一線で活躍するリーダーのメンタルコーチ。株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役。中央大学卒業。長野県出身。脳科学とアドラー心理学を組み合わせた、独自の目標実現法「行動イノベーション」を開発。その卓越したアプローチによって、これまで1万2000人以上のリーダーのセルフマネジメント・キャリア構築・部下育成に関する悩みを解決してきたほか、オリンピック出場選手、トップモデル、ベストセラー作家、上場企業経営者など各界で活躍する人々の目標実現・行動革新サポートを実施。その功績が話題となり、日経新聞・日経ウーマン・プレジデント・THE21など各種メディアからの依頼が続出している。