「自分の情報」をさらけ出せば、いい情報は自然と集まってくる

話す人

誰もがSNSやブログで“発信”できる世の中ですが、実際には情報を受け取るばかりという人がほとんどです。実際に独学を行い学んできたことを著書でアウトプットしてきた文筆家・千田琢哉さんが、学んだことを効果的にアウトプットするための考え方を紹介します。

情報の“発信”と“取得”は等しくなる

大学時代に読んだ本の中で、すでに鬼籍に入った某証券アナリストがとっておきの情報を獲得するためのコツを教えてくれた。彼は各業界トップとの人脈も豊富であり、「なぜそんなことまで知っているの?」と驚愕されていたことで有名な人物だった。

それは、質の高い情報が欲しければ、自分も質の高い情報を発信すればいいとのことだった。確かにこれ以上の教訓はないだろう。私も経営コンサルタント時代にわかったのは、極秘情報というのはお金では絶対に買えないことだ。なぜなら極秘情報は命を狙われる可能性があり、お金よりも大切なものだからである。

さすがに具体名は出せないが、様々な大企業の倒産や有名人の逮捕劇というのはかなりの確率で仕組まれていることが多い。人気就職ランキング入りを果たしていて株価も順調だった超一流企業が、突然流れが変わって雲行きが怪しくなり自主廃業や民事再生に陥ることがある。

他にも同じことをやっている人間はいくらでもいるのに、なぜかその人だけが逮捕されて吊るし上げられることもある。あれは運が悪かったからではなく、権力者たちの気分を害した結果であることが多い。

すでにお気づきのように、その人に集まる情報というのはその人が発信した情報に比例するのだ。私が活字や音声で情報を発信し続けて一番楽しいのは、発信する私に情報が集まるからである。質の高い情報をたくさん発信すれば、質の高い情報がたくさん集まる。

つまり、新しい情報をゲットしたければ、あなたも新しい情報を発信しなければならないのだ。まずはあなたの情報を吐き切ることだ。吐き切ることで自分のちっぽけさがわかる。呼吸と同じで大切なのはまず吐き切ることなのだ。そして吐き切れば次は勝手に吸い込むことができる。自分がいかに空っぽなのかが理解できれば、本能がインプットを望むようになるのだ。

活字や動画だけが教材ではなく、この世のあらゆる事象、森羅万象があなたの教材になる。ネット上であなたが何かを発信し始めると、毎日がネタ探しで忙しく、楽しくなるだろう。

“世間が薄々感じていたこと”を言語化

私の紙書籍は本書で173冊目(文庫版・共著等含めると193冊、海外翻訳版40冊超)となり、この他に出版社経由の電子書籍、個人のPDFダウンロードサービス、音声ダウンロードサービス等でコンテンツを発信している。

複数の個人や会社から「どうすれば継続してそんなに成果を出し続けられるのか?」という問い合わせが頻繁に届く。特別に何か斬新なことをやっているわけではなく、シンプルに私の理念を徹底して貫いているだけだ。

私は“タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして生きている。私の発信しているコンテンツは表現や手段は違ってもすべてこの使命を淡々と果たしているだけだ。

要はみんなが薄々感じていたことを言語化しているのだ。建前に埋もれてしまった化石人間にとっては、私のコンテンツは過激と受け取られることもある。

記憶は小学生の頃に遡るが、同級生たちを観察しているうちに揺るぎない仮説を打ち立てた。その仮説とは「遅い足が速くなることもなければ、悪い頭が良くなることもない」というものだった。

中学生になるとその仮説は確信に変わり、ごく親しい優等生やスポーツエリートだけにはそれを打ち明けていた。彼らは深い興味を示し、激しく賛同してくれたものだ。

学校の教師や周囲の大人たちは誰一人としてこれを認めなかったが。ところが高校に入学してこれを複数の教師に投げかけてみたところ、あっさりと認めてくれた。

高校は義務教育ではないから、本音を教えてくれたのかもしれない。そんな真実に興奮したのは私くらいのものだったが、自分は将来そうした「誰も口にしないけど大切な真実」を発信し続けて生きたいという曖昧模糊とした気持ちが芽生えた。

タブーとは本当は大切なことでみんな興味津々だけど、多くの弱者たちが興奮するから言ってはいけないことである。

だが多くの弱者を庇って嘘で塗り固めた世の中にすると、フランス革命のようなテロが起こるし、衆愚政治と化して結局弱者から搾取する結末が待ち受けている。

あなたが私の真似をする必要はない。あなたにはあなたの勝負の土俵があるはずだ。ただ誰もが薄々と感じていたことをわかりやすく言語化してあげると、人とお金が殺到する。

「他人の評価」は気にしない

人は誰もが弱いし、ちょっとしたことでも挫けそうになる。強そうに見える人ほど自分の弱さを熟知しており、それを踏まえた自分“ならでは”の戦略を練り、それをブラッシュアップしながら生きているのだ。

批判が辛いのは当たり前だ。批判が心底快感だという人などこの世にいない。だが批判が辛いからと引きこもってしまう人もいれば、批判に屈しない人もいるという現実に目を向けることだ。

100万円の借金で自殺してしまう人もいれば、100億円の借金で精力的に講演活動をしてせっせと返済し続けている人もいる。批判もこれと同じで、暇だから気になるのだ。もしあなたが1秒も浮気する余裕がないほどに恋愛に没頭していたら批判など気にならないだろう。もしあなたが1秒もよそ見する余裕がないほどに目の前の趣味に没頭していたら批判など気にならないだろう。つまり他人の評価が気にならなくなるまで桁違いのアウトプットをすればいいのだ。

ピカソが数万点の作品数を残したのは有名な話だが、実はピカソにはアンチがとても多かった。「幼児の落書きのような絵」「こんなの芸術ではない」「また○○のパクりか」といった批判の声が世界中から浴びせられたのだ。

それでもピカソは女性にモテモテで自由にのびのびと生き、平均的な画家とは桁違いの作品数を遺したのだ。ピカソだって人の子である。批判が気にならなかったはずがない。しかもピカソは天才である。繊細でないはずがない。

ピカソは作品の創作に没頭し、数々の女性を愛し続けることによって、他人の評価を気にならなくしていたのだ。

私がそうしたピカソの生き様を知ったのは大学時代だったが、自分にもこれを活かそうと考えた。もともと多作家に憧れていたこともあったがとにかく自分のありったけのアウトプットをし続けて、ノイズを人工的にシャットアウトしてやろうと決めたのだ。

アウトプットして、アウトプットして、アウトプットしまくる。そうするとノイズは気にならなくなる。もちろん他人の意見に耳を貸さないわけではない。むしろ他人の意見は人一倍傾聴する。

だが一度創作がスタートしてゾーンに入ったら、創作に没頭するためにすべてをシャットアウトするということだ。そのための鉄壁の環境も獲得した。その結果、今ここにいる。

これからパラダイムシフトする次の時代に向けて、粛々と学び、準備を進めてみてはいかがだろうか。

 

PROFILE
千田琢哉

愛知県生まれ。岐阜県各務原市育ち。文筆家。東北大学教育学部教育学科卒。日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。コンサルティング会社では多くの業種業界におけるプロジェクトリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって得た事実とそこで培った知恵を活かし、“タブーへの挑戦で、次代を創る"を自らのミッションとして執筆活動を行っている。著書は本書で173冊目。

「独学」で人生を変えた僕がいまの君に伝えたいこと

「独学」で人生を変えた僕がいまの君に伝えたいこと

  • 作者:千田 琢哉
  • 発売日: 2021/01/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)