電話の「#」の読み方は? 意外と知らない言葉の知識5選

「『味あわせる』と『味わわせる』正しいのはどっち?」「『めくじら』って体のどこのこと?」…あらためて聞かれると、意外とわからないかもしれません。あるいは、間違って覚えていたりも。そうした言葉にまつわる雑学を5つご紹介します。

電話の「#」は「シャープ」ではなかった!

留守電の再生や宅配便の再配達などを電話で行うとき、「シャープボタンを押してください」とアナウンスされることがある。

そんなときは「9」の下にある「#」ボタンを押すことになるが、実はこの名称はシャープではない。「井げた」である。

このボタンはITU(国際電気通信連合)によって決められたもので、世界共通の機能ボタンマークとなっている。日本以外では、「ハッシュ」や「スクエア」と呼ばれている。

電話の「#」は、音楽の譜面に書かれている「♯」とは一見似ているが、違うものなのだ。確かに、パソコンのキーボードでも、「3」のキーをシフトで変換させて出すのは「#」(井げた)であり、「♯」(シャープ)ではない。

見た目も、シャープは横線が斜めになっており、井げたは縦線が斜めになっていて、よく見ると、異なるのだ。

「味あわせる」と「味わわせる」はどちらが正解?

「こんなに美味しい料理があるのか。あの人にも味あわせてあげたいな」

さて、この言い方のどこかに間違いはあるだろうか?

実は、「味あわせて」という部分が誤りだ。「味わう」という言葉はワ行五段活用の動詞で、「味わワ(ない)」(未然形)、「味わイ(ます)」(連用形)、「味わウ」(言い切る)」(終止形)、「味わウ(とき)」(連体形)、「味わエ(ば)」(仮定形)、「味わエ(命令して言い切る)」(命令形)と変化する。

これより考えると、変化しない「語幹」と呼ばれるものは「味わ」であることがわかる。したがって、文法的には、「〜せる」という言葉が下につくときも「味あわせる」とはならず、「味わわせる」とするべきなのだ。

先述のワ行五段活用にしたがえば、「味あわない」「味あいます」「味あう」「味あうとき」「味あえば」「味あえ」となるが、このような言葉を使わないことからも、「味あう」という言葉が存在しないことが理解できるだろう。

ところが、人には「わわ」という同音の連続を避けたいという気持ちが働くため、「味あわせる」という言葉が用いられることにもなったと考えられている。

「めくじら」「ひかがみ」って、体のどの部分のこと?

「めくじら」「ひかがみ」「ほぞ」「ぼんのくぼ」「たなごころ」「こむら」。

さて、右記のこれらの言葉の意味がおわかりだろうか?

実は、これらの言葉はすべて体の一部分を指すもので、順に、「目尻」「膝の裏のくぼみ」「へそ」「首(後頭部)の後ろのくぼみ」「てのひら」「ふくらはぎ」を指す。

なお、漢字で書くと、順に、「目くじら」「膕」「臍」「盆の窪」「掌」「腓」となる。

たとえば、「めくじら」の語源だが、目尻のことを「目くじり」といったのがいつしか「めくじら」に転じたとする説があり、「ひかがみ」は「ひきかがみ」が転じて発生した言葉とする説がある。

「ほぞ」は古くは「ほそ」といい、物の中央や中心の意味があり、「盆の窪」は丸坊主の頭で目立つくぼみの意味から「坊の窪」が転じたとする説が有力とか。

「たなごころ」は、「た」は「て(手)」、「な」は「〜の」、「こころ」は「中心」を意味し、「手の中心」を指すことになったとする説があり、「こむら」は「こぶら」が転じたものという説がある(こぶらは、「瘤」に接尾語の「ら」がついたともいう)。

これらの由来には他にもさまざまな説があるので、定説とはいえないが、本来の呼び名が徐々に変わっていき、その言葉に合う漢字が当て字としてあてられて異なる言葉になっていったと推測することができる。

「?」は人が首を傾げている姿。では「!」は何を表したもの?

世界の文字のなかで、共通の意味を持ち、多く使われているものに「?」と「!」がある。

「?」は一般的には「クエスチョン・マーク」「はてなマーク」などというが、英語では「インタロゲーション・マーク」とも称する。インタロゲーション(interrogation)とは、「質問すること」「疑問符」の意味だ。

この「?」というマークの起源は、人が首を傾げて尋ねている様子をあらわしたものである。

一方、「?」と対の「!」は、「びっくりマーク」などといわれるが、英語では「エクスクラメーション・マーク」(exclamation mark)や「エクスクラメーション・ポイント」(exclamation point)などと呼ばれる。

こちらの起源は、人がモノにつまずいてびっくりし、跳ね上がった姿をあらわしたものという。

この疑問符と感嘆符に関しては、面白いエピソードが伝わっている。

フランスの詩人・小説家のユゴー(1802~85)が、彼の著あらわした『レ・ミゼラブル』を出版する際、その売れ行きを心配して、版元に「?」とだけ記した手紙を出した。

「?」という文字に、「売れ行きはどうか?」という意味を持たせたのだ。

すると版元は、すぐさまユゴーに手紙を返信する。

そこには一言、「!」の文字だけが書かれてあった。「!」は、「大いに売れている」という意味の代わりだったのである。

「出雲大社」の正しい読み方は「いずもたいしゃ」ではない!?

縁結びの神や福の神として有名な「出雲大社いずもたいしゃ」。日本に現存する最古の歴史書である『古事記』にもその創建が記されているほど古い社で、明治初期までは「杵築きづき大社」と呼ばれていた。

この、全国的にその名を知られた出雲大社だが、正式には何と読めばいいのか、おわかりだろうか? 「いずもたいしゃ」では間違いなのだろうか?

実は、出雲大社の本当の読み方は、「いづもおおやしろ」である。

ただし、出雲大社によると、同社でも普段の社外への対応においては「いづもたいしゃ」という呼び名を使うことはあるそうで、「いづもおおやしろ」でも「いづもたいしゃ」でも、どちらでも間違いではないということのようだ。

なお、「おおやしろ(大社)」という呼び名は、島根県出雲市の出雲大社のみを指すものであって、分社された出雲大社の読み方が「おおやしろ」であることはない。

このことは、「神宮じんぐう」といえば三重県伊勢市の伊勢神宮のみを指していることと似ているといえよう。

 

PROFILE
話題の達人倶楽部

カジュアルな話題から高尚なジャンルまで、あらゆる分野の情報を網羅し、常に話題の中心を追いかける柔軟思考型プロ集団。彼らの提供する話題のクオリティの高さは、業界内外で注目のマトである。

もう雑談のネタに困らない! 大人の雑学大全 (できる大人の大全シリーズ)

もう雑談のネタに困らない! 大人の雑学大全 (できる大人の大全シリーズ)

  • 発売日: 2017/09/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)