胡椒が入っていないのに、なぜ「ゆず胡椒」? 意外と知らない雑学5選

「標高1メートルと 海抜1メートル、どっちが高い?」「『グリル』『ソテー』『ロースト』の違いとは?」こうした疑問に明確に答えられない人は多いかもしれません。そんな“知っていると雑談力が上がりそうな豆知識”を5つご紹介します。

「完全勝訴」と「全面勝訴」は、どう違う?

大勢のマスコミや関係者が待つ裁判所の玄関から弁護士が駆け足で飛び出してきて「完全勝訴」と書かれた紙を掲げるー。このような場面をニュースで見たことはないだろうか。

ただ、掲げられた紙に書かれた文字は「完全勝訴」のこともあれば、「全面勝訴」の場合もある。

いったい、これらにはどんな違いがあるのだろうか。

完全勝訴は文字通り、原告の起訴内容が完全に受け入れられたことであり、全面勝訴とは原告の要求が完全に受け入れられているのではなく、何かしら軽減されて受け入れられたことである。

たとえば、2000万円の慰謝料を請求した裁判において、2000万円の支払を命じる判決が出れば完全勝訴となり、1500万円だと全面勝訴ということになる。

そのほかに「一部勝訴」というのもあり、こちらは痛み分け判決ともいわれる。原告、被告のどちら寄りでもないような判決といえるのだ。

もちろん原告が不服とする場合には、上告や再審請求といってあらためて裁判を起こす権利もある。

1996年の民事訴訟法改正で迅速化されたとはいえ、裁判とは長い闘いの場でもあるのだ。

「グリル」「ソテー」「ロースト」の違いを簡単にいうと?

レストランや洋食店でしばしば遭遇する「グリル」「ソテー」「ロースト」という横文字だが、これらは西洋料理での食材の焼き方の名称だ。ところで、それぞれを正確に説明できる人は意外と少ないのではないだろうか。

まずはグリルだが、これは波形の溝のある鉄板や格子状の金網などを用いて、食材をあぶり焼きにする方法だ。

肉に鉄板や網の焼き目をつけながら、外側はカリッと香ばしく、内側は柔らかく仕上げることができる。

続いてソテーは、厚手のフライパンなどにバターやサラダ油を入れ、強火で炒め上げる焼き方だ。フランス語の「sauter(飛び跳ねる)」が語源で、炒める際に油脂や食材が飛び跳ねる様子を表している。

ソテーは短時間で調理するため、食材は柔らかいものや薄くカットしたものを用意する。

そしてローストだが、これは食材を串刺しにして直火にかざしたり、オーブンの放射熱を利用して加熱する焼き方だ。

長時間かけて蒸し焼きにするため、鶏なら丸ごと、牛や豚ならロースなどの塊をそのまま火にかける。

同じ食材でも調理の仕方によって味は異なる。このような違いを知っているだけで、メニューを選ぶ楽しさが増すはずだ。

言葉の頭に「お」をつけただけでは尊敬語にはならない?

相手のすることや持ちもの、ある状態などに対して尊敬の意を表すのが尊敬語だ。しかし、すべての言葉の冒頭に「お」をつけるだけで尊敬語になるわけではない。

もちろん「お」+「○○になる」で尊敬語となる動詞も多い。「お話しになる」「お聞きになる」「お思いになる」などがそうだ。

だが、たとえば「食べる」は、つい「お食べになる」などと言ってしまいがちだが、正しくは「召しあがる」である。

「言う」も同様に「言われる」ではなく「おっしゃる」であり、「見る」は「ご覧になる」、「来る」は「いらっしゃる」と変化する。

そこで、覚えておきたいのが「お」をつけるべきでない名詞の4つのルールだ。

まずは外来語だが、「おビール」や「おトイレ」は接客業などでは一般的だが、本来はNGだ。

次に公共のものにも「お」はつけない。「お役所」「お教室」などはかえっていやみな表現になりかねない。

動植物に対しても同じで、「お犬」「お猫」「お草」とは言わない。

自然現象である「雨」「台風」「地震」にも「お」はいらない。「お台風のなか、ありがとうございます」では、「台風」に敬意を表しているようなものだ。

外来語、公共の物、動植物、自然には「お」をつけない。これだけでも覚えておくと妙な尊敬語にならずにすむはずだ。

標高1メートルと 海抜1メートル、どっちが高い?

よく山の高さを表す時には「標高○○メートル」と表示されているが、土地の高さなどを示す場合には「海抜○○メートル」と明記されていることがある。

そこで、この標高と海抜とはどう違い、なぜ使い分けされているのかご存じだろうか。

じつは、標高も海抜も同じような意味合いを持っていて、どちらも海面からの高さを測った数字だ。

ただし、標高のほうは東京湾の平均海面をメートルとして測った高さで、海抜のほうは近海の海からの高さである。

標高は、1891年に東京湾の平均海面をもとにして定められた「日本水準原点」を基準に測る。この日本水準原点は、東京都千代田区にあり、日本の高低測量の基準となっているのだ。

ちなみに東京湾の平均海面は、1873年から6年間かけて隅田川の河口付近で水位を測り平均値を出したという。

この平均海面は日本の基準となっており、それによると日本は東北、北陸、山陰などの日本海側の標高が高く、北海道や東北、関東などの太平洋側は比較的低くなっていることがわかる。

温暖化による海面の上昇や地盤沈下など、環境の変化が著しい現在、平均海面は調査にはなくてはならないものになっている。

胡椒が入っていないのに、なぜ「ゆず胡椒」?

そばやうどん、鍋や焼き肉など、さまざまな料理に合う万能調味料としてすっかり認知度を高めた「柚子胡椒」だが、「胡椒」と名乗りながら胡椒がいっさい入っていないことをご存じだろうか。

じつは、あの辛みの正体は「唐辛子」なのである。

よく見かけるのは、青唐辛子と柚子の青い皮でできた全体に緑がかったもので、九州は大分県日田ひた郡天瀬町(現在の日田町)で保存用の香辛料としてつくられたといわれている。

本来ならば、柚子唐辛子となるべき名前だが、柚子胡椒の発祥の地では唐辛子のことを胡椒と呼ぶため、この名前になったようだ。

そもそも胡椒と唐辛子はまったくの別物で、見た目も違えば辛みの傾向もまるで似ていない。

それなのになぜ、唐辛子を胡椒と呼ぶようになったのかというと、一説には九州と中国の関係が大きく影響しているという。

江戸時代、九州は中国との貿易が盛んで、中国には多大な恩恵を受けていた。

しかし唐辛子は「唐枯らし」と同じ音だったことから、唐(中国)を枯らすとは縁起が悪い、と唐辛子という言葉を忌み嫌い、辛い物つながりで胡椒と呼ぶようになったといわれている。

 

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